答弁本文情報
昭和二十六年一月十一日受領答弁第三九号
(質問の 三九)
内閣衆質第三九号
昭和二十六年一月十一日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
衆議院議員※(注)田甚太※(注)君提出鉄鉱石及び粘結炭に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員※(注)田甚太※(注)君提出鉄鉱石及び粘結炭に関する質問に対する答弁書
一 鉄鉱石について
昭和二十五年下半期において中共地区から輸入された鉄鉱石は、北支地区の利国金嶺鎭鉱石(鉄分五六%)約二万トンで、その輸入価格はCIF約一〇ドルであつた。これに対し米国鉄鉱石(鉄分五八%)は目下契約中であるが、CIFで約二一ないし二二ドルである。なおアラスカ鉱石を輸入する場合には、CIF約一四ドルである。
昭和二十五年下半期において中共地区から輸入された粘結炭は、満洲地区の適道炭(灰分一五ないし一六%)約五万七千トン、北支地区の開らん炭(灰分二〇%)約三〇万トンであるが、これらの輸入価格は、前者がCIF約一三ドル、後者がCIF約一二ドルであつた。これに対し米国の粘結炭(灰分六%)は、昨年十月頃契約分がCIF約一八ドル半であり、米国炭の高品位の点を考慮すれば、満洲炭又は北支炭に比しむしろ有利な価格であつたが、最近の契約分については、海上運賃高騰の影響を受けて、CIF約二一ドルである。