答弁本文情報
昭和五十一年十一月十九日受領答弁第一七号
(質問の 一七)
内閣衆質七八第一七号
昭和五十一年十一月十九日
内閣総理大臣 三木武夫
衆議院議長 前尾繁三郎 殿
衆議院議員寺前巖君提出国鉄山陰線の複線電化促進に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員寺前巖君提出国鉄山陰線の複線電化促進に関する質問に対する答弁書
一について
(1) 国鉄山陰本線・京都 ― 福知山間の複線化については、既に複線化が完了した綾部 ― 福知山間を除く京都 ― 綾部間のうち、京都 ― 園部間は、昭和四十年代に入つて年々減少傾向にあつた同区間の輸送需要が、最近に至り漸増傾向を見せるようになり、現在では、昭和四十年当時に復しつつある。したがつて同区間の複線化については、今後輸送需要の推移、地域の発展動向、国鉄の財政事情、電化との関連等を考慮しながら検討してまいりたい。
一方、園部 ― 綾部間については、同区間の輸送需要の動向等にかんがみ、現在のところ複線化の必要性はないものと考えている。
(2) 近畿圏内における山陰本線の電化については、今後の輸送需要の動向、輸送改善効果、国鉄の財政事情等を勘案し、検討してまいりたい。
嵯峨 ― 馬堀間は地形が狭あいであり、最小曲線半径が小さく、また、トンネルは非電化断面であるため、現在のルートでの複線化及び電化は技術的に極めて困難である。したがつて複線化及び電化を行う場合には、別線による短絡ルートとすることが望ましいと思われる。
同区間の複線化及び電化の実施に当たつては、地質等を十分調査のうえ、具体案を検討するよう国鉄を指導してまいりたい。
国鉄においては、昭和五十年度から空中写真測量等の基礎的調査を実施してきており、昭和五十二年度も調査を継続する予定である。なお昭和五十二年度において、工事着手のための予算措置は予定していない。