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答弁本文情報

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昭和五十七年九月十七日受領
答弁第二九号
(質問の 二九)

  内閣衆質九六第二九号
    昭和五十七年九月十七日
内閣総理大臣 鈴木善幸

         衆議院議長 福田 一 殿

衆議院議員小沢和秋君提出労働基準行政の基本姿勢に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員小沢和秋君提出労働基準行政の基本姿勢に関する質問に対する答弁書



一について

 「昭和五十七年度労働基準行政の運営について」(以下「行政運営方針」という。)における御指摘の部分は、申告事案の優先的かつ迅速な処理を一層徹底することとするが、労使が自主的に協議、改善し得る能力を有している場合には、可能な限り労使間の自主的な解決を促すこととする旨を指示したものであり、大企業の労働者の労働基準監督機関に対する申告権を否定したものではない。

二について

 労働基準監督機関は、従来から、労働条件の改善の遅れている中小企業等の分野を重点対象として行政を運営してきたところである。行政運営方針の御指摘の部分は、従来からこのような方針に即して申告事案の優先的かつ迅速な処理を行うよう指示したものであつて、申告事案の取扱方針を変更したものではない。

三について

 行政運営方針の御指摘の部分は、大企業についての画一的な取扱方針を述べたものではなく、「労働条件の問題について労使共に自主的に協議、改善し得る能力を有している」か否かは個々に判断するものである。

四について

 労働基準監督機関は、労働者から申告があつた場合は、その優先的かつ迅速な処理に努めているところであるが、申し出られた事実が具体性を欠く等の場合は、申告としては受理せず、監督指導業務の運営に当たつての参考として取り扱つているところである。
 なお、処理が遅延しているという御指摘については、申告事項が多項目にわたつていること、労使の主張が異なつていること、実態の把握が極めて困難であること等によるものであるが、関係労働基準監督機関としては、関係労使から事情を聴取する等必要な調査を行い、迅速な処理に努めているところである。

五について

 労働基準行政の課題は、賃金、労働時間等の労働条件の確保、労働災害の防止、労災補償の適切な実施、労働福祉の充実等多岐にわたつているが、今後においても、経済社会の構造的変化等に適切に対応しつつ、積極的な行政運営に努めてまいりたい。
 また、多岐にわたる行政課題に対応するため、従来から労働基準監督官等の増員に鋭意努めてきたところであり、今後とも関係職員の増員、機動力の増強等により効率的な行政体制の充実強化に努めてまいりたい。

 右答弁する。




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