答弁本文情報
平成二年六月五日受領答弁第七号
内閣衆質一一八第七号
平成二年六月五日
内閣総理大臣 海部俊樹
衆議院議長 櫻内義雄 殿
衆議院議員平田米男君提出アトピー性皮膚炎に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員平田米男君提出アトピー性皮膚炎に関する質問に対する答弁書
一について
アトピー性皮膚炎の患者数については不明である。
なお、厚生省の患者調査によれば、アトピー性皮膚炎及び関連病態として昭和六十二年十月の調査日一日において医療機関で受診した推定患者数は、二万八千五百人である。
昭和六十三年度から小児医療研究委託費で「小児アレルギー疾患の病因機序の解明に関する研究」(主任研究者飯倉洋治国立小児病院小児医療研究センター部長)を行い、病態解明、検査法及び治療法の研究を続けてきているところであるが、これまでに、アトピー性皮膚炎の免疫学的発生機序の新たな解明、診断方法についての開発等の成果を挙げている。今後とも、食習慣や生活習慣の変化とアトピー性皮膚炎との関係について研究を進め、病態解明、一層確実な検査法及びその治療法の開発に努めることとしている。
また、平成元年度から心身障害研究においてもアトピー性皮膚炎の診断基準等の検討を開始したところである。
アトピー性皮膚炎の患者に対する治療は、現在、軟こうの塗布等の対症療法を主体として行われているが、その他には食事制限等の生活指導が行われている。
今後ともアトピー性皮膚炎の病態解明、検査法、治療法、診断基準等に関する研究を推進してまいりたい。