衆議院

メインへスキップ



答弁本文情報

経過へ | 質問本文(HTML)へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成三年九月二十日受領
答弁第二号

  内閣衆質一二一第二号
    平成三年九月二十日
内閣総理大臣 海部俊樹

         衆議院議長 櫻内義雄 殿

衆議院議員児玉健次君提出千歳川放水路に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員児玉健次君提出千歳川放水路に関する質問に対する答弁書



一の1について

 低平地が多く、石狩川の洪水の影響を強く受ける千歳川流域の治水対策としては、中小河川の改修等の実施とともに、抜本的には千歳川放水路(以下「放水路」という。)の建設が必要である。
 中小河川の改修等については、柏木川等において実施しているところである。

一の2について

 石狩川水系工事実施基本計画(以下「基本計画」という。)に基づいて、現在、砂川遊水地の建設を実施しているところであり、他の遊水地についても基本計画に基づき、整備していくこととしている。
 石狩川のしゅんせつについては、しゅんせつに伴い改築が必要となる橋梁等の工作物の管理者とも十分協議しながら、計画的に実施してまいりたい。

一の3について

 北海道において、流域の治水安全度を考慮してゴルフ場の開発を進めるよう、事業者に対して指導を行っていると聞いている。

二の1について

 基本計画では、石狩川下流部においてしゅんせつ等を実施し、河道の容積を増大させるとともに、放水路を建設し、千歳川の洪水を太平洋に放流すること等により石狩川下流部における洪水を安全に流下させることとしており、御指摘のように、放水路の建設により石狩川下流部における災害の危険が増大することはない。

二の2について

 洪水時には、千歳川と石狩川の合流点付近に設ける水門を全閉し、千歳川と放水路の分流地点に設ける水門を全開するとともに、放水路の河口付近に設ける堰(以下「潮止堰」という。)を全開することを基本として検討を行っているところである。

二の3について

 平常時には、安平川及び遠浅川からの流入水、流入地下水等を潮止堰で調節することにより放水路の水位を一定以上に保つことを検討しているところである。
 祝梅川の水は、平常時に放水路へ流すことは検討していない。

二の4について

 放水路周辺の泥炭又は粘土層が分布している一部の区域では、地盤沈下が発生するおそれがあると考えられるので、これらの区域については、事業の実施に当たり、具体的な調査を行い、必要な対策を講じてまいりたい。

三の1について

 放水路の建設による太平洋側からの霧の流入の影響については、現地観測、数値解析等による検討を行っているところである。

三の2について

 放水路の建設に必要な農地の取得又は使用に際しては、公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱(昭和三十七年六月二十九日閣議決定)に基づき、適正な補償を行うこととしている。
 代替地の確保等の要望については、必要に応じ、適切に対応してまいりたい。

三の3について

 掘削土を農地の盛土として利用することの適否については、現地試験による検討を行っているところである。
 掘削土については、可能な限り有効に利用されるよう、関係地方公共団体等と調整を行っているところである。

三の4について

 放水路の建設による漁業への影響については、現地調査による検討を行っており、これと併せて潮止堰については、溯河性魚類に適した施設構造等となるよう検討を行っているところである。

四の1について

 美々川(ウトナイ湖を含む。)においては、環境保全に配慮しつつ、適切な河川管理を行っている。
 なお、昭和五十七年三月二十四日環境庁告示第三十七号でウトナイト鳥獣保護区特別保護地区を指定している。

四の2及び3について

 美々川沿いの湿原を保全するため、必要な流量の確保等の対策について、現地観測、地下水解析等による検討を行っているところである。

五の1について

 北海道総合開発を推進する見地から、放水路に係る従前からの調査検討等を総合的に判断した結果、今後東ルートを中心に環境保全対策等について検討を行うための詳細な調査を実施するよう調整していきたいとの趣旨で発言したものである。

五の2について

 放水路の建設は、千歳川流域の抜本的な治水対策として行うものであり、関係地方公共団体及び地元関係者の理解と協力を得ながら進めてまいりたい。





経過へ | 質問本文(HTML)へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.