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平成八年一月十九日受領
答弁第二七号

  内閣衆質一三四第二七号
    平成八年一月十九日
内閣総理大臣 橋本(注)太郎

         衆議院議長 土井たか子 殿

衆議院議員北側一雄君提出筋萎縮性側索硬化症対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員北側一雄君提出筋萎縮性側索硬化症対策に関する質問に対する答弁書



一について

 筋萎縮性側索硬化症については、厚生省は、昭和四十七年に定めた「難病対策要綱」に基づき、特定疾患対策の対象として、昭和四十八年度から特定疾患調査研究事業の神経変性疾患研究班において疾患の原因究明及び治療方法の確立等の研究を行うとともに、昭和四十九年十月から特定疾患治療研究事業として医療保険制度による患者の自己負担部分について公費負担を行っているところである。
 筋萎縮性側索硬化症患者を含む在宅で療養を行っている難病患者対策として、厚生省は、平成元年度から患者及び家族に対する医療相談を、平成六年度から在宅で人工呼吸器を使用している難病患者が病状急変等により緊急に一時入院が必要となった場合に病床を確保する在宅人工呼吸器使用特定疾患患者緊急一時入院事業を、及び平成七年度から難病患者又はその家族を短期間宿泊させ日常生活上の指導を行う患者・家族教室開催事業を都道府県に対する補助事業として実施する等により、患者の在宅医療の推進及び安定した療養生活の確保を図っているところである。
 今後の難病対策については、平成七年十二月十八日に総理府障害者対策推進本部が策定した「障害者プラン」(以下「障害者プラン」という。)において、難病患者の生活の質の向上を図るという観点から、関連施策としてホームヘルプサービス等適切な介護サービスの提供を推進することとされ、平成七年十二月二十七日の公衆衛生審議会成人病難病対策部会難病対策専門委員会の最終報告において、新たに長期療養患者等の生活の質の向上を目指したホームヘルプサービス等の施策を推進することとされたところである。これらを踏まえ、平成八年度から平成十四年度までの七年間で筋萎縮性側索硬化症患者を含む難病患者の在宅での療養に必要なホームヘルプサービス等の介護サービスの整備を進めることとしている。

二について

 筋萎縮性側索硬化症を含めた難病対策については、障害者プランにおいて、難病患者の生活の質の向上を図るという観点から、関連施策としてホームヘルプサービス等適切な介護サービスの提供を推進することとされており、また、平成七年十二月二十七日の公衆衛生審議会成人病難病対策部会難病対策専門委員会の最終報告においても、今後、難病患者の生活の質の向上を目指した福祉施策の推進が必要であることが指摘されているところであり、御指摘の在宅の難病患者に対する支援の体制づくりは今後国が推進していくべき課題であると認識している。
 このため、平成八年度予算案において、新たに市町村等に対する補助事業としてホームヘルプサービス等を内容とする難病患者等福祉推進事業を開始することとしたところである。

三について

 筋萎縮性側索硬化症患者を含む長期の療養を必要とする患者については、平成四年の医療法改正において療養型病床群制度を設け、長期に療養を必要とする患者の療養環境に配慮することにより対応しているところである。
 また、国立療養所については、昭和六十年に厚生省が定めた「国立病院・療養所の再編成・合理化の基本指針」において、その果たすべき役割の一つとして原因の究明及び治療法の確立の急がれている難病等を克服する医療の実施を掲げており、現在この指針に沿って筋萎縮性側索硬化症を含む神経・筋疾患患者についてその長期の療養を行っているところである。

四について

 御指摘の障害者プランにおいては、難病患者に対する福祉施策の重要性に配慮して、「難病を有する者に対して、関連施策としてホームヘルプサービス等適切な介護サービスの提供を推進する。」としている。
 具体的には、在宅で療養生活を送る筋萎縮性側索硬化症患者を含む難病患者の生活の質の向上を図るという観点から、介護が必要な状態にある者のうち現行の福祉施策の対象とならない者に対して、ホームヘルプサービス等を行うこととし、平成八年度から平成十四年度までの七年間に患者の二ーズに対応できるよう必要な体制の整備を進めていくこととしている。

五について

 公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)においては、身体に故障又は障害のある選挙人の投票の機会を確保するため、代理投票及び郵便による不在者投票等の制度が設けられている。
 代理投票は、選挙人が補助者に対して投票しようとする候補者等を指示して代理投票をさせるものであるが、選挙人の意思の確認については、その方法を問わないものである。また、この制度は、投票所のみならず、不在者投票を行うことができる病院等においても利用できるものである。
 郵便による不在者投票については、選挙の公正の確保の観点から特に厳格な手続を要し、郵便投票証明書の交付申請等に際して当該選挙人の署名を必要とするとともに、投票用紙への記載についても必ず自書によることとしている。
 筋萎縮性側索硬化症患者を含めた難病患者の投票機会の確保の問題は、国民の参政権の行使において重要なことと考えており、選挙の公正の確保の観点からの要請を踏まえつつ、今後とも慎重に検討してまいりたい。



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