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平成八年七月五日受領
答弁第三一号

  内閣衆質一三六第三一号
    平成八年七月五日
内閣総理大臣 橋本(注)太郎

         衆議院議長 土井たか子 殿

衆議院議員山本拓君提出消費税に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員山本拓君提出消費税に関する質問に対する答弁書



一及び二について

 平成元年度から平成六年度までの消費税の新規発生滞納額、整理額(納税の請求、滞納処分等を通じた滞納額の回収及び減額更正等による滞納額の消滅に係る金額)及び年度末における滞納額は、次のとおりである。

(年 度) (新規発生滞納額) (整理額) (年度末の滞納額)
平成元年度 三百六億円 百六十五億円 百四十一億円
平成二年度 千七百十二億円 千三百五億円 五百四十八億円
平成三年度 二千二百七十五億円 千八百三十四億円 九百八十九億円
平成四年度 三千八百九十一億円 三千七十六億円 千八百四億円
平成五年度 四千五百九十七億円 三千六百四十九億円 二千七百五十二億円
平成六年度 四千三百六十九億円 三千七百六十二億円 三千三百五十九億円

 また、平成六年度末までの消費税の整理額の累計額は、一兆三千七百九十一億円であり、滞納発生額の累計額の約八割に達している。
 なお、平成七年度分については、現在計数を取りまとめているところである。
 今後の消費税滞納額の回収の見通しについては、時期及び金額の確たる予測を示すことは困難であるが、今後とも早期の回収に努めてまいりたい。
 いわゆる「益税」については、税制調査会の「税制改革についての答申」(平成六年六月)において、中小事業者に対する特例措置により、買手が支払った消費税額で事業者の手元に残るものをいわゆる「益税」ととらえ、各特例措置といわゆる「益税」の発生との関係を次のように整理している。
 1 限界控除制度については、本来納付すべき税額の一部を事業者の手元に残すような仕組みとなっており、本制度による控除額がいわゆる「益税」となっている。
 2 簡易課税制度については、みなし仕入率が実態を上回って耐離している場合には、いわゆる「益税」が発生する。
 3 事業者免税点制度については、免税事業者が消費課税に伴い消費税分として仕入価格の上昇分を上回る価格の引上げを行ったとすれば、その差額に相当するいわゆる「益税」が発生する。
 中小事業者に対する特例措置は、中小事業者の納税事務負担等に配慮して設けられたものであるが、制度の公平性をより重視する観点から、平成六年秋の税制改革及び平成八年度税制改正において大幅な縮減措置が講じられている。この縮減措置といわゆる「益税」の発生との関係を整理すれば次のようになる。
 1 限界控除制度については、制度が廃止されたため、いわゆる「益税」は完全に解消されることとなる。
 2 簡易課税制度については、適用上限の引下げ及びみなし仕入率の実態に即した改正が行われており、いわゆる「益税」は大幅な解消が見込まれる。
 3 事業者免税点制度については、資本金一千万円以上の新設法人に対して制度を適用しないこととされ、いわゆる「益税」の解消に資する改正が行われた。なお、免税点の水準自体は維持することとされているが、免税事業者に対しては、仕入れに係る消費税相当額を上回る価格引上げを行わないよう、今後とも適正な転嫁についての広報等を行うこととしている。
 いずれにせよ、このいわゆる「益税」については、価格転嫁の程度等によって発生するものであり、各事業者の転嫁の程度を正確に把握することは不可能であることから、その額を合理的に試算することは困難である。ただし、平成六年秋の税制改革及び平成八年度税制改正において中小事業者に対する特例措置が大幅に縮減されており、また、免税事業者に対する適正な転嫁についての広報等により、消費税と価格の関係について正しい認識が事業者の間に浸透し、適切な対応がなされれば、いわゆる「益税」はほとんど解消されることになるものと考えている。



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