衆議院

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平成十年七月七日受領
答弁第五一号

  内閣衆質一四二第五一号
    平成十年七月七日
内閣総理大臣 橋本(注)太郎

         衆議院議長 伊(注)宗一郎 殿

衆議院議員辻元清美君提出廃棄物処分場跡地等の再利用における安全確保に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員辻元清美君提出廃棄物処分場跡地等の再利用における安全確保に関する質問に対する答弁書



一について

 平成三年に改正された廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号。以下「廃棄物処理法」という。)においては、平成四年七月四日以降は、第九条第三項(第九条の三第六項及び第十五条の二第三項において準用する場合を含む。)の規定に基づき、第八条第一項の許可若しくは第九条の三第一項の届出に係る一般廃棄物の最終処分場又は第十五条第一項の許可に係る産業廃棄物の最終処分場の設置者が、当該最終処分場を廃止したときは、その旨を都道府県知事(保健所を設置する市にあっては市長。以下同じ。)に届け出なければならないこととされたため、都道府県知事は当該届出により廃止された最終処分場の数を把握することができることとなったが、厚生省においては、現時点ではその数を把握していない。

二について

 廃棄物処理法の施行の日(以下「法施行日」という。)前においては、清掃法(昭和二十九年法律第七十二号)に基づき、廃棄物処理法において「廃棄物」とされるごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿及び動物の死体を「汚物」と定義し、その処理について、清掃法の規定に基づく規制が行われていたところであり、市町村、多量の汚物を生ずる土地又は建物の占有者であって市町村長に自ら汚物を処分することを命じられた者及び汚物取扱業者が行う汚物の処分の方法に関する基準として、清掃法施行令(昭和二十九年政令第百八十三号)第二条において「埋立場及びごみ焼却場は、環境衛生上支障を生ずるおそれの少ない場所を選ぶこと」及び「ごみの埋立処分を行う場合には、一層の埋立の高さを五メートル以内とし、すみやかに表面を土その他適当な物で充分におおうこと」が定められていたところである。
 法施行日以降は、事業活動に伴って排出された廃棄物である産業廃棄物とそれ以外の廃棄物である一般廃棄物のそれぞれについて処分を行う市町村、事業者等が廃棄物処理法に基づく埋立処分の基準に従わなければならないこととされた。廃棄物処理法に基づく基準は、廃棄物の種類ごとに処分方法を明確化する等清掃法に基づく汚物の処分の方法に関する基準に比べて強化されたものであったが、廃棄物処理法に基づく基準のうち、埋立地からの浸出液によって公共の水域及び地下水を汚染することのないように必要な措置を講ずること(以下「汚染防止基準」という。)に関しては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和四十六年政令第三百号。以下「廃棄物処理法施行令」という。)附則第二条第二項により廃棄物処理法の施行の際現に存する埋立地において行う埋立処分については適用しないこととされたところである。しかし、平成九年の廃棄物処理法施行令の改正により、平成十一年六月十七日以降は、廃棄物処理法の施行の際現に存する埋立地において行う埋立処分についても、汚染防止基準を適用することとし、生活環境保全のための施策を強化したところである。

三について

 廃止された最終処分場の跡地の再利用に関して、新たに廃棄物の処理が行われることとなる場合には、国に廃棄物処理法第四条第三項の責務が生ずるものである。

四について

 本件については、大阪市から報告を受けており、承知している。

五について

 昭和五十二年に大阪市立環境科学研究所及び大阪市環境保健局環境部が行った調査(以下「昭和五十二年調査」という。)は、製鉄工業等の工場において採取した汚泥を分析したものであり、御指摘のユニバーサル・スタジオ・ジャパンの予定地(以下「USJ予定地」という。)の土壌を採取して行ったものではないと大阪市から報告を受けているところである。また、土壌汚染の調査及び対策に係る「重金属等に係る土壌汚染調査・対策指針及び有機塩素系化合物等に係る土壌・地下水汚染調査・対策暫定指針について」(平成六年十一月十一日環境庁水質保全局長通知。以下「指針」という。)に規定されている基準値は土壌から地下水等に溶出する等のおそれのある有害物質の濃度に関する基準値であり、汚泥そのものの分析結果である昭和五十二年調査の数値と比較することは適当でないと考える。
 廃棄物処理法においては、産業廃棄物に含まれる金属等の検定方法(昭和四十八年環境庁告示第十三号)により測定した汚泥の総水銀の溶出量値が〇・〇〇五mg/Lを超えた場合には、人の健康に対する影響を防止する観点から適切に処分される必要がある有害な産業廃棄物としているところであるが、御指摘の昭和五十二年調査における溶出量値〇・〇〇六PPmは、検定方法が異なるため、これらの数値を比較することは適当ではないと考える。

六について

 平成九年に住友金属工業株式会社が大阪市の指導の下で実施した調査(以下「平成九年調査」という。)は、USJ予定地の一部である最終処分場の跡地の土壌に関する汚染状況の調査であり、昭和五十二年調査は、五についてで述べたとおり工場において採取された汚泥を分析したものであるので、両者の数値を比較することは適当ではないと考える。

七及び八について

 平成九年調査は、指針に基づき、大阪市の指導の下に二度にわたり実施されたものであり、御指摘の最終処分場の跡地の再利用に当たり、土壌汚染の防止対策が必要な土壌の範囲と対策の方法を定めるための調査としては適切であり、御指摘の再調査を行う必要はないものと考えている。
 また、御指摘の土壌は鉱さいを含むものであり、鉱さいを管理型の産業廃棄物の最終処分場に搬入して埋立処分を行う場合には廃棄物処理法第二条第五項、第十二条第一項及び第十二条の二第一項に基づき当該鉱さいが特別管理産業廃棄物の基準等に適合し、管理型の産業廃棄物の最終処分場で埋立処分できるものであることが必要であることから、御指摘の土壌の埋立処分に際しても当該基準に適合していることが事業者である住友金属工業株式会社及び事業者から委託を受けて処分を行う者である大阪湾広域臨海環境整備センターにおいて確認されているものと承知している。

九について

 既に廃止された廃棄物の最終処分場の跡地が再利用される場合には、環境保全上の支障を生じないよう、必要に応じ、地方公共団体が指針を参考に再利用を行う事業者に対して適切な指導を行うよう国として引き続き努力してまいりたい。



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