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平成十四年七月二日提出
質問第一一七号

ガーナ共和国大使就任に関する第三回質問主意書

提出者  首藤信彦




ガーナ共和国大使就任に関する第三回質問主意書


 浅井和子氏がガーナ共和国大使に登用された過程を明確にすべく、6月3日に質問主意書を提出した。ところが、6月18日に頂いた答弁書は、抽象的な内容に終始し、具体的な説明は皆無に等しかった。これでは、大使任命という重要事案に対し国民を代表する国会議員として、国民への説明責任を全うする事ができないので6月19日に再質問主意書を提出したところ、同28日、答弁書が返答された。
 しかしながら、再質問主意書の答弁書も、現在外務省が国民から強く求められている透明性および説明責任を果たしているとは到底思えないため、再々度質問する。

1 6月19日に提出した再質問主意書「1の@、2のB及び5」への回答として「個別の人事に関する事項であり、詳細を公にすることは、人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれがある」とのことである。しかし、選考の過程についての透明性が甚だしく欠如しており、この回答では全く説明責任を果たしていないと言わざるを得ない。詳細を何ひとつ公開できないのはなぜか。明確な説明を頂きたい。また、「公正かつ円滑な人事の確保」とは何か。具体的に述べられたい。
2 再質問主意書における質問「1のB及びD」への回答として「『共通の基準』については、年齢を除き、特段の数量的な指標等を設けているわけではないので、そこで示した以上に具体化して述べることは困難」とあるが、具体的な基準を設けることなしに登用するのであれば、候補者の選定や絞込みはどのようにして行っているのか。具体的な手法について述べられたい。
3 再質問主意書における質問「1のC」の回答として「浅井大使の見識について更に具体的に評価を述べることは、人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれがある」とあるが、この回答は質問に全く答えていないと言わざるを得ない。明確な説明を頂きたい。
4 再質問主意書における質問「1のE」への回答として、「浅井大使が特命全権大使に就任するに当たり、それまで務めていたピー・エー・ジー・インポート株式会社監査役、ピー・エー・ジー・ホールディングズ日本株式会社監査役、大阪ホンダ部品株式会社監査役及び株式会社ビービーマーケット監査役を辞したことは、外務省において確認している」とあるが、浅井氏が勤務していた「直江浅井法律事務所」については辞任したのか否か、回答を頂きたい。
 「就任に当たり、一切の営利企業その他報酬を得ている団体の役職を辞することができる者」とあるが、既に辞したのであれば、なぜ、「直江浅井法律事務所」について触れられていないのか。明確な回答を頂きたい。
5 6月3日に提出した質問主意書において、浅井和子氏が防衛庁長官である中谷元氏の政治資金団体に多額の寄附を行うなど、特定の政治家と強い関係を持っていることに関し質問したが、6月18日の答弁書にて「寄附を行っていたことをもって直ちに特定の政治家の影響を受けるということにはならず、」との回答であった。また、6月28日の答弁書においても、「買官行為であるとは言えない」との回答であった。
 しかし、最近数年間に浅井夫妻が行った1600万円の寄附は、外務省の感覚では軽微な額なのであろうが、かくも多額の寄附を行えば強い影響力を持ち得ると考えるのが一般人の常識的な感覚である。買官行為ではないと言うのであれば、その根拠を示されたい。また、過去における事例はどうなっているのか。詳細説明を頂きたい。
 外務省と政治家の関係改善を求める世論の強い声なども考慮した上での外務省の見解を改めて伺いたい。
6 再質問主意書における質問「4」への回答として、「浅井大使が違法な株取引や不動産取引等に関与したとの事実を確認するに至らなかった」とのことであるが、株の不正操作の疑いのあるコムソン社の監査役を務めていたのは事実である。例え直接関与がない場合であっても、浅井氏のように弁護士として専門知識に基づいて活動し、かつ監査役を務めているのであれば責任は免れないのではないか。この点を徹底解明することなく大使に登用した理由について、説明を頂きたい。
7 再質問主意書「5」において、下記のような質問を行った。
 「透明性を高め、説明責任を果たすことは外務省に対する国民の信頼を回復し、本来行うべき外交を実現する上で必須のことであると、国民は厳しい目を注いでいる。(中略)
 しかしながら、答弁書のような隠蔽回答を行うことにより、国民の信頼は失われるばかりであると考えざるを得ない。この点についてどのように解されるのか。外務省改革との関係で明確な説明を頂きたい。」
 答弁書「1の@、2のB及び5」において回答されたとの認識のようだが、この説明には何ら具体性がなく誠に遺憾である。再度、明確な説明を要求したい。明確に述べることが不可能であれば、その理由を述べられたい。

 右質問する。



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