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平成十八年十月四日提出
質問第四五号

「第三十一吉進丸」船長の釈放に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




「第三十一吉進丸」船長の釈放に関する質問主意書


一 二〇〇六年十月四日付朝日新聞朝刊は、
 「北方領土周辺海域で八月、ロシア国境警備局に銃撃・拿捕された北海道根室市のカニかご漁船第三十一吉進丸の坂下登船長(五十九)が三日午後、根室港へ戻った。現地の裁判では国境侵犯と密漁を認めたが、根室市で開いた記者会見では『操業は漁業調整規則ライン上』だったとして越境と密漁を否定。ロシア側の銃撃を『事前の予告もなく、狙い撃ちだった』と非難した。
 坂下船長はビザなし交流に使われる船で根室港に帰港すると、やつれた表情を見せながらも、待ち受けた家族らと再会を喜び合った。
 会見では『ご迷惑をおかけして深くおわびする。(亡くなった)盛田(光広)君には一生謝罪しても許されない』と涙ぐんで、頭を下げた。
 当時の操業場所については、北海道と北方領土の中間ラインより北海道寄りに設定されている漁業調整規則ライン上だとし、『密漁はしていない』と説明。ロシア側の調べや裁判で国境侵犯と密漁を認めたことについては『認めれば若い二人も早く解放され、裁判の期間も短くなると弁護士に言われたからだ』と述べた。
 ロシア国境警備隊による銃撃については、事前に信号弾などによる停船命令や威嚇射撃はないまま『パパパパーン』と音がし、左舷にゴムボートが近づいて銃が見えたかと思うと、すでに盛田さんは船上に倒れていたと説明。発砲は五、六発で、『(ロシア側が説明する流れ弾ではなく)狙い撃ちだったと思うか』との質問に『そうだと思う』と答えた。
 坂下船長は会見に先だち、この日が四十九日にあたる盛田さんの自宅を弔問に訪れた。妻のさとみさん(四十七)を前に『申し訳なかった』と泣き崩れ、遺影の前でしばらく手を合わせたという。
 外務省ロシア課の中村和彦・首席事務官は、坂下船長の話とロシア側の調べに食い違いがあることについて『事実関係を確認していきたい』とし、没収された船体について『政府間交渉で引き渡しを求めていく』と語った。」
 と報じているが、右記事を外務省は承知しているか。
二 二〇〇六年八月十六日に「第三十一吉進丸」が銃撃・拿捕された地点を明らかにされたい。
三 二の地点は、北海道と北方領土の中間ラインより北海道寄りに設定されている漁業調整規則ライン上にあるか。
四 二〇〇六年十月三日、朝日新聞記者の照会に対して、外務省ロシア課の中村和彦・首席事務官は、坂下船長の話とロシア側の調べに食い違いがあることについて「事実関係を確認していきたい」とし、没収された船体について「政府間交渉で引き渡しを求めていく」と語ったという事実があるか。
五 中村和彦首席事務官がいう「事実関係を確認していきたい」ということは、具体的にどのような手法で、いかなる事実を確認することを意味するか。

 右質問する。



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