衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成二十年三月二十五日提出
質問第二二四号

一九九九年にキルギスで起きた日本人誘拐事件の際に支払われたとされる身代金を否定する政府の見解に関する第三回質問主意書

提出者  鈴木宗男




一九九九年にキルギスで起きた日本人誘拐事件の際に支払われたとされる身代金を否定する政府の見解に関する第三回質問主意書


 「前々回答弁書」(内閣衆質一六九第一四二号)と「前回答弁書」(内閣衆質一六九第一八六号)を踏まえ、再度質問する。

一 二〇〇五年三月二十四日、当時の角崎利夫在キルギス日本国大使がアカエフ前キルギス大統領と面会し、会談した(以下、「面会・会談」という。)と承知するが、「面会・会談」を記録した文書は作成されているか。
二 「面会・会談」には、角崎氏とアカエフ氏以外に、日本側とキルギス側で誰が同席していたか全て明らかにされたい。
三 「面会・会談」の際に、一九九九年八月にキルギスで起きた日本人鉱山技師ら四人が誘拐された事件(以下、「日本人誘拐事件」という。)と、「日本人誘拐事件」が発生した際に日本政府が支払ったとされる身代金(以下、「身代金」という。)は話題に出たか。
四 本年一月三十一日、キルギスの国会において、当時人質の解放交渉に携わっていた人物により「身代金」はキルギスの治安当局の人間によって山分けされていたとの証言(以下、「証言」という。)がなされたことについて、現在外務省は「証言」の議事録(以下、「議事録」という。)の提供をキルギス国会に要請していると承知する。「前回答弁書」によると、「議事録」の提供要請は本年二月一日になされ、現在もまだ提供を受けるに至っていないとのことであるが、「議事録」の提供が未だなされない理由は何か。キルギス国会が提供を拒否しているからか。
五 四で、キルギス国会が「議事録」の提供を拒否しているのなら、その理由を外務省は承知しているか。
六 「前々回答弁書」で触れられている、在キルギス日本国大使館(以下、「大使館」という。)よりキルギス共和国議会及び同国外務省に対してなされた、日本政府として身代金を支払ったという事実はない旨の申し入れ(以下、「申し入れ」という。)について、「前回答弁書」では「笠井達彦キルギス共和国駐箚臨時代理大使がマドマロフ・キルギス共和国議会議長及びイブライモフ同国外務省次官に対し、御指摘の『申し入れ』を行い、同国側もこれと同様の認識であることが確認された。」との答弁がなされているが、右の「申し入れ」はいつどこでどの様に行われ、また笠井大使以外に日本側から誰が同席したのか説明されたい。
七 六の答弁にある「同国側もこれと同様の認識であることが確認された」とは、マドマロフ・キルギス共和国議会議長とイブライモフ同国外務省次官が具体的に「身代金」についてどの様な認識を示したことを言うのか、詳細に説明されたい。
八 「申し入れ」を記録した文書は作成されているか。
九 「申し入れ」は何回行われているか。
十 今井正現沖縄大使が「日本人誘拐事件」発生当時、当時の鈴木宗男内閣官房副長官に対して「身代金」の説明をし、決裁を求めたことについて、「前々回答弁書」で外務省は今井氏本人に確認を取ることなく、その様な事実は確認されていない旨の答弁をしている。その一方で、例えば二〇〇八年二月二十九日の政府答弁書(内閣衆質一六九第九八号)では、「先の質問主意書(平成二十年一月三十日提出質問第四〇号)が提出されてから武藤顕外務省欧州局ロシア課長が、電話にて御指摘の者に確認を行ったところ、御指摘の者から、御指摘のような事実は記憶にない旨の回答があった。」と、一九九六年五月二十五日から二十七日までの日程で国後島を訪問したビザなし交流に同行した加賀美正人現国際情報統括官組織国際情報官(第四担当)が、鈴木宗男衆議院議員から殴打されたとされる件(以下、「殴打」という。)につき、当時の浦部和好欧亜局長と鈴木宗男衆議院議員との間で交わされたやり取りについて外務省としてきちんと確認を取り、浦部氏本人の回答についても明らかにする答弁がなされており、なぜ「身代金」についても、右の答弁書と同様に外務省において今井氏本人に対する確認作業が行えないのかと問うたところ、「前回答弁書」では「お尋ねについては事情が異なることもあり対応が異なっているものである」との答弁がなされている。では、「身代金」についての今井氏と、「殴打」についての浦部氏とで、それぞれどの様な事情があり、またその事情はどの様に異なると外務省が考えているのか、詳細に説明されたい。
十一 「身代金」の支払はないと外務省が言うのなら、「殴打」について浦部氏に聞き取り調査を行った様に、今井氏に対しても電話等の方法で聞き取り調査を行えば済む話ではないのか。
十二 「身代金」について、外務省が今井氏に対して何の確認も行おうとしないことは適切か。高村正彦外務大臣の見解を示されたい。
十三 当方は、「身代金」の説明と決裁の為に今井氏が当方の元を訪ねてきたことをはっきりと記憶しており、当時の経緯を時系列でまとめた文書も有しているところ、十の事実はなかったのか否か、今井氏に確認を取ることを再度求める。
十四 「前回答弁書」で外務省は、「外務省としては、外交活動及び外交活動についての国民に対する説明において、誠実でなければならないと考える。」と答弁しているが、「身代金」について、今井氏本人に確認すら行わない外務省の対応は、誠実であるか。高村外務大臣の見解を示されたい。
十五 「前々回答弁書」では、「日本人誘拐事件」発生当時、キルギスにおいて設置された対策本部(以下、「対策本部」という。)での支出の詳細について、「御指摘の『対策本部』に要した支出については、一般に、出張関連経費を始めとした様々な経費が考えられるが、当時の支出の詳細等に係る文書の保存期限は経過しており、お尋ねの支出の詳細について確認することはできなかった。」との答弁がなされているが、右の「対策本部」の支出の詳細等に係る文書(以下、「文書」という。)は外務省のどこに保存されていたのか明らかにされたい。
十六 「文書」の保存期間は何年間で、いつからいつまで保存されていたか明らかにされたい。
十七 「文書」の名称は何か明らかにされたい。
十八 「文書」には秘密指定がかけられていたか。かけられていたのなら、どの程度の秘密指定がかけられていたのか明らかにされたい。
十九 「文書」にはいつからいつまでの「対策本部」における支出等の記録が記載されていたのか明らかにされたい。
二十 「文書」作成の責任者は誰であったのか明らかにされたい。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.