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平成二十三年十一月二日提出
質問第二二号

勇敢なる消防団員の水門操作に関する質問主意書

提出者  木村太郎




勇敢なる消防団員の水門操作に関する質問主意書


 各自治体や総務省消防庁の調べによると、東日本大震災の津波での岩手、宮城、福島三県の消防団員の死者・行方不明者数は二百五十三人に上り、そのうち七十二人が水門・門扉の閉鎖に携わり、閉門中、津波にのまれ、また、閉門後の避難誘導中に被災したものと思われるとしている。
 国土交通省によると、全国の港などにおける水門・門扉(幅二メートル以上)計二万五千四百六十三基(平成二十二年三月時点)のうち、遠隔操作化ができているのは七百四十二基で、僅か約三パーセントに過ぎない。また、総務省消防庁は、多くの団員が無線を持っておらず、津波の大きさなどの情報が不足したことも犠牲を広げたのではないかと指摘している。
 国は各自治体と連携し、水門・門扉の利用状況や管理実態を精査した上、早急にその必要性の可否など含め検討するとともに、水門の自動化・遠隔化を進め、負担を軽減することが、せめてもの亡くなった勇敢なる消防団員へ報いる鎮魂の儀礼と考える。
 従って、次の事項について質問する。

一 東日本大震災の津波での岩手、宮城、福島三県の消防団員の死者・行方不明者数が二百五十三人に上り、そのうち七十二人が水門・門扉の閉鎖に携わり、閉門中、津波にのまれ、また、閉門後の避難誘導中に被災したことについて、国としてどのように捉え、今後取り組んでいくのか、野田内閣の見解如何。
二 一に関連し、国土交通省は、全国各県に水門・門扉の遠隔操作化を促すほか、その利用状況や管理実態を調査するとしているが、これについての工程表及び完了する目標年次の設定を示されたい。
三 一及び二に関連し、地域によっては地震や停電により水門の遠隔操作が不能となり、消防団員が出動したと聞く。折角遠隔操作化したものの、機能しないでは無用と考えるが、国として、予備電源など操作復帰についてどのように支援していくのか、野田内閣の見解如何。
四 一〜三に関連し、総務省消防庁は、多くの団員が無線を持っておらず、津波の大きさなどの情報が不足したことも犠牲を広げたのではないかと指摘しているが、消防団員の情報把握についてどのように取り組んでいくのか、野田内閣の見解如何。
五 一〜四に関連し、地域によっては民間業者や住民組織などに水門操作を委託しており、住民が死亡しているが、消防団員以外の遺族に対する弔慰金或いは給付金についての制度はどのようになっているのか、野田内閣の見解如何。
六 「津波到達十分前には、人命の安全確保のため、消防団員も避難し、水門・門扉は緊急時においては閉門しなくてもよいのではないか。」という声もあるが、野田内閣の見解如何。

 右質問する。



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