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平成二十三年十一月二十二日提出
質問第六二号

生活保護に関する質問主意書

提出者  佐藤ゆうこ




生活保護に関する質問主意書


 平成二十三年七月の生活保護の被保護実人員は二百五万人を超え、戦後の混乱期をも凌ぎ、過去最多になったと公表された。豊かな社会における貧困の増大、格差の増幅に憂慮を禁じ得ない。そこで、貧困と格差の解消に向け、生活保護制度の在り方等について質問する。

一 高齢者の貧困について
 1 被保護実人員の増加は経済情勢の悪化とともに高齢化の進行が大きな要因と分析されている。老後の所得保障である公的年金制度があるにもかかわらず、保護を受けざるを得ない高齢者が多く存在することとなったことについて、政府はどのように認識しているのか。年金制度に問題があったとの認識はあるのか。
 2 低年金の高齢者が生活保護に陥ることのないよう、年金の受給額が一定額以下の低年金者に対しては、年金額を補足すべきと考える。現在、検討中の年金制度改革において、このような考えは取り上げられるのか、その見通しを示されたい。また、併せて、このような考えに対する政府の見解を伺いたい。
二 貧困の連鎖について
 1 生活保護を二世代、三世代にわたって受給している、いわゆる貧困の連鎖が少なからずみられると指摘されている。その実態について、政府はどのように把握しているのか。
 2 貧困の連鎖を断ち切るためには、被保護世帯の親が就労の成果を実感できるような仕組みとすることが必要だと考える。まず、就労支援策を強力に進めるべきと考えるが、現在取り組んでいる就労支援策について、政府はどのように評価しているのか。また、今後どのような取組をしようと考えているのか。
 3 就労支援策等によって就労した被保護者が就労の成果を実感できるようにするためには、勤労控除の在り方を見直す必要があると考える。勤労控除を大幅に増額すべきと考えるが、いかがか。
 4 貧困の連鎖を断ち切るためには、被保護世帯に育つ子どもが将来就労し自立することができるよう、十分な教育機会を設ける必要があると考える。被保護世帯の子どもに対する教育支援策として、現在どのようなことを実施しているのか。また、今後どのような支援策を行おうとしているのか。

 右質問する。



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