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平成二十三年十二月二日提出質問第九一号
整備新幹線の着実な建設を進める上で考慮すべき事項の進捗状況に関する質問主意書
整備新幹線の着実な建設を進める上で考慮すべき事項の進捗状況に関する質問主意書
整備新幹線は、国土の骨格を形成する高速交通体系の整備のため、政府によって着実な整備が推進されてきた。平成二十二年度には、東北新幹線の八戸・新青森間及び九州新幹線(鹿児島ルート)の博多・新八代間が開業し、新青森・鹿児島間が結ばれたところである。さらに、北海道新幹線の新青森・新函館間が平成二十七年度末、北陸新幹線の長野・白山総合車両基地間が平成二十六年度末の開業予定に向けて予算・工事が最盛期となっており、九州新幹線(長崎ルート)の武雄温泉・諫早間も平成二十年三月の認可から概ね十年程度での完成を予定して事業が進められている。
一方、工事実施計画申請中の北海道新幹線新函館・札幌間及び北陸新幹線白山総合車両基地・敦賀間は「未着工の区間」として、平成二十三年度予算において前年度に引き続き事業費ベースで九十億円が留保されているところである。未着工区間の今後の取り扱いについては、国土交通省が平成二十一年十二月に設置した「整備新幹線問題検討会議」等において鋭意検討が続けられている。一方、整備新幹線の着実な建設を進める上で、一定額の予算を切れ目なく確保することや、建設主体である独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(以下、「機構」という。)のスタッフを効果的に活用することなど、考慮すべき事項があると考え、先に平成二十二年十月二十九日付けで質問主意書を提出し、同年十一月九日付け内閣衆質一七六第一〇四号にて答弁があったところである。ついては、この答弁に基づき、機構の特例業務勘定の利益剰余金等の活用により整備の促進が図られたことなど、この一年間の出来事を踏まえ、事態の進捗について以下六項目にわたり質問する。
二 昨年の答弁では、一の合計額を平成二十二年度当初予算における整備新幹線事業費である二千六百億円で除した数値は約五・二であったが、一で現時点の合計額として示される数値を、平成二十三年度当初予算における整備新幹線事業費である二千九百五十億円で除した数値を伺う。
三 昨年の答弁では、一の三区間について、用地取得の進捗率として使用している、新幹線本線の全工事延長のうち工事が可能となっている延長の割合は、それぞれ七十一パーセント、九十九パーセント及び三十六パーセントであったが、それぞれについて、現時点の数値を伺う。
四 北陸新幹線の敦賀以西の整備について、最近、関西地方の府県や経済団体から整備の進捗を求める声が上がっているようであるが、国土交通省において把握されている事実を伺う。
五 一から四の事項を考慮するならば、未着工区間についての結論を得るべき時期は、一年前よりも、より切迫しているのではないかと思料するが、政府の見解及び今後の取り組み方針を伺う。
六 整備新幹線の建設に併せて、総合交通体系を形成する高速自動車道の整備を進めることが、効果的であると考えるが、北海道縦貫自動車道の七飯藤城・森間の事業の進捗状況及び能越自動車道小矢部砺波ジャンクション・七尾間の整備の見通しを国土交通省に伺う。
右質問する。