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平成二十八年十二月十二日提出
質問第二〇九号

高等学校工業科の実験実習の設備の更新の必要性に関する質問主意書

提出者  古本伸一郎




高等学校工業科の実験実習の設備の更新の必要性に関する質問主意書


 ものづくりの現場で働く将来世代の育成の観点から、高等学校工業科(工業高校)における専門的知識、技術や技能の習得は極めて重要である。現在、工業高校の実験実習に用いられる設備について、現場の企業等で使用されている工作機械をはじめとする様々な機器と比べて、旧式のものが多いとの指摘がある。より実践的な知識や技能の習得の観点から、生徒に対して、時代の変化や産業技術の進展に呼応した教育機材の投入と教育の機会提供となっているのか懸念される。そこで、以下、質問する。

一 文部科学省における工業高校の位置付けについて
 1 文部科学省は、工業高校の担当課を設置していないが、なぜか。
 2 文部科学省は、学習指導要領における、高等学校の「工業」の内容に、ものづくりの現場の新技術等について反映させる必要があると考えるが、現場を知る関係者、産業界と緊密に連携を図っているか。
二 公立の工業高校の設備の現状について
 1 文部科学省は、前述の観点より、全国の工業高校の設備の実態を把握しているか。していない場合、調査を実施し、現状把握すべきと考えるがいかがか。また、設備の経年実態も把握すべきと考えるがいかがか。
 2 昭和二十七年からの産業教育振興法に基づく工業高校の設備に対する補助は、平成十七年度の三位一体改革により、一般財源化され、地方交付税により措置されることとなった。こうした行政の所管変えを踏まえて、文部科学省は、総務省と協議し、都道府県が、工業高校の設備更新のための費用を、前述の指摘を解決する観点より、きちんと予算化しているかについて把握すべきと考えるがいかがか。
 3 公立の工業高校の設備の整備充実は、学校設置者たる都道府県の判断で行われているため、都道府県の考え方により地域による教育機材の内容に偏在が生じる可能性も考えられる。このため、工業高校で一定の標準を確保する必要があると考えるがいかがか。
三 公立の工業高校の魅力を更に高めるために
 1 工業高校の卒業生の、ものづくり関連企業等への就職状況について、現状を把握しているか。把握している場合、就職率はどうか。また、ものづくり以外へ就職した理由は主に何か把握しているか。
 2 文部科学省は、産業教育振興法の基準に基づき、老朽化した実験や実習のための設備を早急に更新すべきと考えるがいかがか。
 3 そのための整備計画の立案を先ずは行う必要があると考えるがいかがか。設備等の更新により、生徒が最新のものづくりに触れる機会が増えると共に、就職先としてものづくりの現場がどのような理由で選択されたかについて、調査すべきと考えるがいかがか。
四 高等専門学校が持つ設備を、地域のものづくりに役立ててもらうよう開放したり、地元企業の出資等により、最先端の設備を工業高校の実験、実習に提供する等の取組も考えられるが、文部科学省は先進的な好事例を全国的にひろげるべきと考えるがいかがか。
五 経済産業省は、次代のものづくりを担う人財の確保・育成の観点から、文部科学省と協議し、かかる設備等の更新、充実を求めるべきであると考えるがいかがか。そのためには、学習指導要領において、ものづくりの現場が求める要素を、学習項目にも反映させるべきと考えるが、連携状況や今後の計画についていかがか。

 右質問する。



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