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平成三十年二月十六日提出質問第八七号
「色覚チョーク」に関する質問主意書
提出者 櫻井 周
「色覚チョーク」に関する質問主意書
平成十五年に文部科学省が策定した「色覚に関する指導の資料」において、色の判別を要する表示や教材を用いる場合には、誰でも識別しやすい配色で構成し、色以外の情報も加える工夫が必要であることを記載し、学習指導の場面において留意すべき事柄について具体例が例示されている。
具体例の一つに、板書が挙げられておりそのなかで「白と黄のチョークを主体に使います。黒板上に赤、緑、青、茶色などの暗い色のチョークを使用すると、見えにくいため、避けるようにします」と記載されている。
しかしながら近年、人間の色覚の多様性に配慮し、より多くの人に利用しやすい配色を行った製品や施設・建築物、環境、サービス、情報を提供するという「カラーユニバーサルデザイン(略称CUD)」の考え方が社会に普及し始めており、その一環として白と黄色以外の色でも暗くなく、色の明度や彩度に差をつけた五色(白/朱赤/黄/青/緑)の色覚チョークが開発されている。
一部の自治体において、色覚チョークの導入がはじまり、実際に使っている学校からは、「赤い文字がはっきり見えるようになった」「以前より文字が明るくなり、線の輪郭がはっきりするようになった」等の声が挙がっている(二〇一七年十二月十四日付け読売新聞千葉県版)。
この色覚特性を持つ方々にとっても色の識別がしやすい色覚チョークについて政府の見解を確認したく、以下、質問する。
二 「色覚に関する指導の資料」には「白と黄以外の色チョークを使用する場合には、アンダーラインや囲みをつけるなどの色以外の情報を加えます」とあるが、色覚チョークを使用した場合には色以外の情報を加える必要がなくなると考えるが、政府の見解は如何か。
三 色覚チョークが全国の学校現場で普及していない要因のひとつとして、「色覚に関する指導の資料」において「白と黄のチョークを主体に使います」と記載されていることが挙げられるが、「色覚に関する指導の資料」を見直し、政府として色覚チョークの使用を推奨することを全国の学校現場に通知するべきであると考えるが、政府の見解は如何か。
右質問する。