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平成三十年三月三十日提出
質問第一九三号

今治市が文化財指定している日本固有の馬、野間馬に関する質問主意書

提出者  生方幸夫




今治市が文化財指定している日本固有の馬、野間馬に関する質問主意書


 三月二十八日、天皇、皇后両陛下は沖縄を訪問された際、日本最西端の与那国島を訪れられ、日本在来馬八種の一つで与那国町の天然記念物に指定されている「与那国馬」が自然放牧されている東牧場を見学された。陛下は幼少期に沖縄・宮古島の在来馬「宮古馬」で、乗馬の訓練をされた思い出を大切にしており、特徴の似ている与那国馬を見るのを楽しみにされていたとのこと。
 野間馬は、昭和六十年に日本在来馬として認定され、又、昭和六十三年四月には今治市の指定文化財(天然記念物)に指定された日本固有の馬である。今治市が指定管理者として野間馬ハイランド(牧場)に野間馬の飼育委託している。
 加計学園の認可申請時、「野間馬ハイランドは、本学部の近く(約四キロ)にあり、馬の行動学、動物衛生学、繁殖学、予防・治療等に本学部が責任を持つことになる予定」と記載されている。また、今治市の現地説明会では「健康診断の見学」と言っていたが、加計学園の認可申請の実験・実習項目には「野間馬ハイランドで実施される馬の診療に参加する」と記載されている。天然記念物を保護するという観点から実習計画に無理があるのではないかと懸念される。
 したがって、次の事項について質問する。

一 「種の保存」という観点からも、濃い血統の種は慎重に扱われなくてはならない。馬の臨床と在来馬の研究実績が豊富な専門家ならともかく、野間馬のような希少馬を獣医師免許を持たない未熟な学生たちに扱わせてよいのか。
二 野間馬のように濃い血統の種は、研究者にとってはなかなか扱えない貴重な検体といえるが、野間馬が動物実験の検体として利用されることはないのか。
三 加計学園の多くの実習科目(平成二十九年二月に二百二十名の実習生受け入れ承認、三月には総合参加型臨床実習生四十二名を承認)を「野間馬ハイランド」が受け入れることによって、野間馬の飼養環境が悪化することが懸念されるが、このような形で受け入れてよいのか。

 右質問する。



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