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平成三十年四月十八日提出
質問第二三三号

麻生大臣の「よほど運がなかった」との発言に関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




麻生大臣の「よほど運がなかった」との発言に関する質問主意書


 平成三十年四月十七日、麻生副総理兼財務大臣は、東京都内で開かれた自民党参院議員のパーティーで、「政権の安定があったからこそ、これまでの経済成長がずっと継続性を持たせられたのは間違いない事実であって、五年前より今の方が悪いという人は、よほど運がなかったか、経営能力に難があるか、なにかですよ。ほとんどの(経済統計の)数字は上がってます」(「麻生発言」という。)と発言した。
 平成二十七年五月二十五日、参議院決算委員会で中小企業庁長官は「中小企業・小規模事業者をめぐる環境は大変厳しゅうございます。また、日本経済の大きな構造変化の中にさらされて、その中で事業活動をしておりますけれども」と発言している。
 平成二十九年五月二十五日、参議院経済産業委員会で世耕経済産業大臣は「数字だけ見れば全体的に回復してきていますし、地方でもやっぱり税収は上がってきていますので、そういう意味では、地方にもアベノミクスの効果は一定程度行き渡っているというのが現状だというふうに思います。しかし一方で、地域によってあるいは業種によって回復状況にばらつきがあったり、あと、やはり地方の方が人口減というのが急速に進んできておりますので、地域内の需要が減っているというようなことも起こってきています」と答弁している。
 平成二十九年十一月二十九日、衆議院経済産業委員会で江崎鐵磨国務大臣は、「多くの中小企業にとって依然厳しい事業環境が続いている」との見解を示している。
 麻生発言についての政府の方針を確認したいので、以下質問する。

一 麻生発言でいう「ほとんどの数字は上がってます」、「五年前より今の方が悪いという人は、よほど運がなかったか、経営能力に難があるか、なにかです」との発言は、運がない、もしくは、経営能力がなかった経営者の企業以外では、企業業績はあまねく向上しているという理解でよいか。
二 一に関連して、麻生発言の認識は政府内で共有されているのか。中小企業庁長官は「中小企業・小規模事業者をめぐる環境は大変厳しゅうございます」と述べているし、経済産業大臣も、「業種によって回復状況にばらつき」があるとの見解を示している。麻生大臣の発言は閣内不一致を来しているのではないのか。政府の見解如何。
三 「よほど運がなかったか、経営能力に難があるか、なにか」だろうが、あまねく日本国民であり、政治の恩恵を受けるべき人たちである。麻生大臣の発言は「運がな」い人なら切り捨てても良いという冷酷な認識に基づく、強者の論理ではないか。政府の見解如何。
四 江崎鐵磨国務大臣のいうところの、「多くの中小企業にとって依然厳しい事業環境が続いている」との見解に変わりはないか。政府の見解如何。
五 多くの中小企業経営者やその従業員は、一部で喧伝されるアベノミクスなるものの恩恵とは無縁に、毎日、真面目に汗を流して働いている。麻生発言は極めて不適切であり、麻生大臣は当該発言を取り消し、謝罪すべきではないか。政府の見解如何。

 右質問する。



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