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平成三十年四月十九日提出
質問第二三九号

財務事務次官が空席となる安倍政権の政権運営に関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




財務事務次官が空席となる安倍政権の政権運営に関する質問主意書


 平成三十年四月十八日、麻生太郎財務大臣は、「福田淳一事務次官から疑惑について引き続き身の潔白を明らかにしていきたいが、この報道をきっかけにした現在のこの状況を鑑みると職責を果たすのが困難であるとして辞職の申し出があり、私としてはこれを認めることにした。今後の閣議での承認を経て発令することになる。次官の職務は当面、矢野康治官房長に代行させる」と発言した。
 財務事務次官が任期途中で辞任するのは、平成十年の旧大蔵省の接待汚職事件以来、約二十年ぶりである。福田財務事務次官の辞任は近く閣議で了解される見通しであると承知している。
 事務次官は、国家行政組織法第十八条で「各省には、事務次官一人を置く」と決められるもので、同条第二項では、「事務次官は、その省の長である大臣を助け、省務を整理し、各部局及び機関の事務を監督する」ものと定められ、各省庁のいわゆる事務方のトップである。
 財務省設置法第三条では、「財務省は、健全な財政の確保、適正かつ公平な課税の実現、税関業務の適正な運営、国庫の適正な管理、通貨に対する信頼の維持及び外国為替の安定の確保を図ることを任務とする」と示され、同法第四条に所掌事務が詳細に明示されている。
 このように財務事務次官の職務はわが国の行政組織の中でも枢要なものであり、一日でも業務を滞らせることは、国民全体の利益を損なうものである。
 平成十年の旧大蔵省の接待汚職事件では、同年一月三十日、当時の小村武大蔵事務次官が辞任し、同日、田波耕治が大蔵事務次官に就任した。すなわち、旧大蔵省の接待汚職事件の時ですら事務次官が引責辞任した後、即日、新たな事務次官が就任しており、行政の継続性は制度上担保されている。しかしながら、今次の福田事務次官のセクハラ疑惑での辞任後、当面、財務事務次官の職務は矢野康治官房長が代行すると麻生財務大臣が発言しており、財務事務次官は空席となるため、わが国の行政組織の運営上、由々しき事態と言わざるを得ない。
 このような観点から、以下質問する。

一 過去、不祥事で辞任した財務事務次官もしくは大蔵事務次官は小村武大蔵事務次官のほかに事例はあるか。あるとすれば、それは誰か。政府の見解如何。
二 福田財務事務次官の辞任は近く閣議で了解される見通しであり、その後、当面、専任の財務事務次官は空席になると思料するが、過去に専任の大蔵事務次官もしくは財務事務次官がおらず、空席だった事例はあるか。政府の見解如何。
三 専任の大蔵事務次官もしくは財務事務次官が空席だった事例はないと思料するが、財務事務次官の職務はわが国の行政組織の中でも枢要なものであり、一日でも業務を滞らせることは、国民全体の利益を損なうものである。財務事務次官が空席となる安倍政権の政権運営は、わが国の国民全体の利益を損なうものではないか。政府の見解如何。

 右質問する。



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