質問本文情報
平成三十年四月二十日提出質問第二四五号
野村不動産株式会社における過労死についての労災認定に関する情報伝達の状況等に関する質問主意書
提出者 山井和則
野村不動産株式会社における過労死についての労災認定に関する情報伝達の状況等に関する質問主意書
厚生労働省資料によれば、新宿労働基準監督署は、平成二十九年十二月二十六日に、野村不動産株式会社(以下、野村不動産という)に勤めていた従業員が過労死したことについて、労災認定(保険給付の支給の決定)を行ったとされています。
そこで、以下の通り質問します。
二 一について、もし安倍総理が石橋委員の質疑の前に、労災認定(保険給付の支給決定)の報告を受けていれば、安倍総理は、石橋委員に対し、労災認定(保険給付の支給決定)について報告を受けていながら、「報告は受けておりません」と虚偽の答弁をされたと理解してよろしいですか。
三 加藤厚生労働大臣は、野村不動産での過労死に対する労災認定(保険給付の支給決定)について三月五日に報告を受けたとのことですが、それは、石橋委員の質疑の前ですか、それとも後ですか。また、その報告は、野村不動産で発生した過労死事案に関する、初めての報告でしたか。
四 安倍総理は、四月十一日の衆議院予算委員会で、岡本委員の質問に対し、「私が答弁の中で野村不動産への特別指導に触れたのは一月二十九日の答弁でありますが、その時点では、過労死された方がいらっしゃることは存じ上げなかった」と答弁していますが、過労死事案の発生、労災申請及び労災認定について、それまで一切報告を受けていなかったということですか。また、野村不動産での過労死事案の発生、労災申請及び労災認定については、それぞれ、いつ報告を受けましたか。
五 安倍総理は、平成二十九年十二月二十六日以前に、野村不動産での過労死の発生もしくは過労死に係る労災認定(保険給付の支給決定)が行われる見通しについて報告を受けましたか。
六 加藤厚生労働大臣は、一月二十九日の時点で、野村不動産での過労死の発生もしくは過労死に係る労災認定(保険給付の支給決定)が行われる見通しについて報告を受けていましたか。また、平成二十九年十二月二十六日以前では、その見通しについて報告を受けていましたか。
七 一月二十九日の時点で、野村不動産での過労死の発生もしくは過労死に係る労災認定(保険給付の支給決定)を認識していたのは、厚生労働省本省ではどなたですか。もし、その認識していた者の中に加藤厚生労働大臣が含まれていないのであれば、なぜ、厚生労働省の担当者は、予算委員会で大西委員が質問した、野村不動産に対する特別指導と関係が深い、過労死に係る労災認定(保険給付の支給決定)について、加藤厚生労働大臣に報告しなかったのですか。
八 加藤厚生労働大臣は、一月二十九日の衆議院予算委員会で、野村不動産に対する特別指導に関する大西委員への答弁をした際、野村不動産で過労死事案が発生していたことを認識していましたか。もし認識していなかったとすれば、厚生労働行政の遂行上、重要な情報の伝達や共有に重大な問題がありますが、「問題がない」との見解であれば、その理由を具体的に示してください。
九 三月五日に、厚生労働省から安倍総理に、野村不動産での過労死の発生もしくは過労死に係る労災認定(保険給付の支給決定)を報告する際の資料はどのような資料でしたか。資料のタイトル、項目を示してください。
十 九について、その資料は、野村不動産での過労死の発生を、安倍総理に初めて報告した書類ですか。それとも、すでに安倍総理は、過労死事案が発生していたことの報告を受けていて、その過労死事案について改めて報告する内容でしたか。
十一 平成二十九年十二月二十五日の東京労働局長による野村不動産への特別指導の際、東京労働局長もしくは野村不動産社長の発言に、過労死についての言及はありましたか。
十二 平成二十九年十二月二十五日以前で、野村不動産において、裁量労働制が違法に適用されている、もしくは適用されている可能性があることについて、安倍総理が報告を受けたことがあれば、その日付を示してください。
十三 安倍総理は、野村不動産における裁量労働制の違法適用や、東京労働局長による特別指導、過労死事案の発生やその労災認定(保険給付の支給決定)に係る手続き等について、これまでに何回、いつ報告を受けましたか。回数と日付を示すとともに、その都度の報告の概要を示してください。
右質問する。