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平成三十年四月二十七日提出
質問第二五六号

日本国憲法第七条による衆議院解散に関する質問主意書

提出者  奥野総一郎




日本国憲法第七条による衆議院解散に関する質問主意書


 一九四八年に行われた第一回解散は、野党提出の内閣不信任案の可決をまって解散が行われた(いわゆる「なれあい解散」)。その際の解散詔書は「衆議院に於て内閣不信任案を可決した。因って日本国憲法第六十九条及び第七条により、衆議院を解散する」となっていた。第二回解散は、現行同様、不信任案の可決をまたず第七条のみにより行われた。以降、第六十九条による解散も含め、解散詔書は「日本国憲法第七条により、衆議院を解散する」という文言が用いられている。
 そこで、以下質問する。

一 第一回解散においては、「第六十九条及び第七条」を根拠としてのみ解散を行うことができるとの解釈にたっていたところ、第二回解散では、「第七条」のみを根拠として解散を行うことができるとの解釈変更が行われたのか。
二 政府は、現在、憲法第七条について、実質的決定権を含む場合もあるとの立場に立ち、憲法第七条第三号の衆議院の解散という国事行為に対する内閣の「助言と承認」を根拠として、内閣の自由な解散決定権が認められるとの見解に立っているとの理解で良いか。
三 この内閣の解散決定権については、一切制約は受けないのか。どのような理由でも、あるいはどのような状況、例えば未曾有の大災害のような状況、においても、内閣の判断で解散可能なのか。
四 解散権が制約を受けるとすれば、どのような場合か。
五 「第七条により内閣に自由な解散権が認められるとしても、解散は国民に対して内閣が信を問う制度であるから、それにふさわしい理由が存在しなければならない」とする学説がある(芦部信喜「憲法」)が、政府の見解を示されたい。

 右質問する。



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