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平成三十年五月三十一日提出
質問第三三五号

高度プロフェッショナル制度で発生する過労死の実態把握と公表等に関する質問主意書

提出者  山井和則




高度プロフェッショナル制度で発生する過労死の実態把握と公表等に関する質問主意書


 高度プロフェッショナル制度を含む「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案」が平成三十年四月六日に国会に提出され、五月三十一日に、衆議院本会議で可決されました。
 そこで、以下の通り質問します。

一 過労死等の労災補償状況について、脳・心臓疾患と精神障害ごとに、平成二十三年度から平成二十八年度の各年度における、労災発生時に裁量労働制が違法に適用されていたため、「裁量労働制対象者に係る支給決定件数」にカウントされていない過労死の支給決定件数を示して下さい。あわせて、裁量労働制対象者に係る過労死の労災支給の申請件数を示して下さい。その上で、実際に裁量労働制が適用されている労働者の過労死の実態を、厚生労働省が適切に把握し、それを国民に示すことができているかどうかの見解を示して下さい。
二 高度プロフェッショナル制度の対象者が過労死し、過労死認定(労災認定)された場合、裁量労働制のように、年間の件数は公表されますか。また、その過労死した労働者が過労死認定を受けられなかった場合、その却下された年間の件数は公表されますか。
三 高度プロフェッショナル制度が違法に適用されていた場合で、過労死認定がされた場合、その年間の件数は公表されますか。
四 高度プロフェッショナル制度で、健康管理時間が、一週間当たり四十時間を超えた場合のその超えた時間が一月当たり百時間を超えた労働者に、医師の面接指導を受けることが義務付けられているが、当該労働者が医師の面接指導を受けなかった場合、事業主および当該労働者に、何らかの罰則は適用されますか。
五 四について、もし罰則が適用されないなら、あるいは、当該労働者が高度プロフェッショナル制度の適用から外されなければ、事実上、労働者が医師の面接指導を受ける強制力はなく、労働者の健康確保のための実効性がないと考えられますがいかがですか。
六 「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案に対する附帯決議」の、九では「改正法施行後、速やかに制度運用の実態把握を行い、その結果に基づき、必要な措置を講ずること」とされていますが、この「必要な措置」には、速やかに実態把握を行い、労働基準法の高度プロフェッショナル制度の部分について、年収要件の引き下げなど、対象拡大も含め法改正をする可能性があるということですか。それとも、この必要な措置には、対象拡大に関わる法改正は、一切含まれませんか。
七 平成三十年五月十日質問第二八三号でも質問し、明確な答弁が得られなかったので再度質問します。高度プロフェッショナル制度の検討過程で、専門的な職業に従事する十二人の方から聴取した意見が公表されている以上、「その御意見等の詳細については、公表を前提としたものではなく、お答えすることは差し控えたい」との答弁は許されません。十二人の意見聴取の対象者は、どのような基準、方法で選定したのですか。厚生労働省が、対象者を直接選定したのですか。それとも、厚生労働省で一定の企業等を選定し、当該企業に、意見聴取の対象者の抽出を依頼したのですか。
八 七について、意見聴取の場では、当該労働者が所属する企業等の管理職や上司、人事担当者のいずれかの方が同席したケースもあったのですか。
九 七について、十二人のヒアリングを企業に依頼した際の依頼状は何月何日に発出しましたか。また、内容の概略をお示しください。

 右質問する。



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