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平成三十年六月十一日提出
質問第三七五号

高度プロフェッショナル制度を検討するための労働者からのヒアリングに関する答弁等に関する質問主意書

提出者  山井和則




高度プロフェッショナル制度を検討するための労働者からのヒアリングに関する答弁等に関する質問主意書


 高度プロフェッショナル制度を含む「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案」が平成三十年四月六日に国会に提出され、五月三十一日に、衆議院本会議で可決されました。
 政府では、高度プロフェッショナル制度の検討過程において、専門的な職業に従事する様々な方から意見を伺ったとのこと(以下、「意見聴取」という。)ですが、「意見聴取」に関する山井からの質問主意書、質問第二八三号の「その対象者をどのような基準で選定しましたか。また、どのような業種の方々ですか。意見の聴取は、いつ、何人ごとに、何時間行い、それぞれどのような意見があったか示して下さい」という問いに対し、内閣衆質一九六第二八三号では、「その御意見等の詳細については、公表を前提としたものではなく、お答えすることは差し控えたい」と答弁しています。
 そこで、以下の通り質問します。

一 平成三十年五月三十一日、六月五日、七日の参議院厚生労働委員会では、「意見聴取」の対象者の選定方法については「ヒアリングを実施しました企業にお願いをいたしまして、企業の方でこの方をご選定いただいてヒアリングをさせていただいた」、実施日については「平成二十七年三月、そして一番新しいものは平成三十年二月に実施」、聴取の時間については「正確にはお答えできませんけれども、一時間程度ではなかったか」等と、厚生労働省から答弁されていますが、これは内閣衆質一九六第二八三号の「その御意見等の詳細については、公表を前提としたものではなく、お答えすることは差し控えたい」という答弁と明らかに矛盾しています。国会では答弁できる、同趣旨の質問主意書の質問には答弁を拒否するのは前代未聞であり、内閣衆質一九六第二八三号の答弁は虚偽答弁と考えますが、このような答弁となった理由を示して下さい。また、内閣衆質一九六第二八三号の答弁を修正すべきと考えますが、政府の見解を示して下さい。
二 「意見聴取」について、内閣衆質一九六第二八三号では、「いわゆる高度プロフェッショナル制度の検討過程において、・・・様々な方からその御意見を伺ったところである」と答弁し、平成三十年五月十六日の衆議院厚生労働委員会理事会には、「高度専門職に対するヒアリング概要」が提出されているところです。しかし、「意見聴取」の対象者は十二名とされているところ、平成三十年六月七日の参議院厚生労働委員会で、厚生労働省は、十二名のうち、四分の三を占める九名は、平成三十年二月一日に「意見聴取を行った」と答弁しています。この九名については、高度プロフェッショナル制度の答申を行った労働政策審議会の議論に全く関わっておらず、高度プロフェッショナル制度の検討過程に行った「意見聴取」とは言えません。そのため内閣衆質一九六第二八三号の答弁は虚偽答弁であり、修正すべきと考えますが、政府の見解を示して下さい。

 右質問する。



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