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平成三十年六月十五日提出
質問第三九〇号

東京電力福島第二原発の廃炉に対する政府の受け止めに関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




東京電力福島第二原発の廃炉に対する政府の受け止めに関する質問主意書


 「東京電力福島第二原発の廃炉に関する質問に対する答弁書」(内閣衆質一九三第四一六号)では、「東京電力ホールディングス株式会社の福島第二原子力発電所の扱いについては、まずは同社が、地元の皆様の声に真摯に向き合った上で、判断すべきものと考えている」と示されている。
 平成三十年二月十四日、安倍総理は衆議院予算委員会で、「現在、多くの原発が停止をしている中、震災前に比べて、一般家庭では平均で約一〇%電気代が上昇しています。国民の皆さんに経済的に大きな御負担をいただいているという現実があります。資源に乏しい我が国にとって、こうした電気料金のコストに加えて、気候変動問題への対応、エネルギーの海外依存度を考えれば、原発ゼロということは責任あるエネルギー政策とは言えないと考えています。原発については、高い独立性を有する原子力規制委員会が科学的、技術的に審査し、世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると認めた原発のみ、その判断を尊重し、地元の理解を得ながら再稼働を進めるというのが政府の一貫した方針であります」とした上で、「福島第二原発については、福島県の皆様の心情を察すると、これまでに新規制基準への適合性審査を申請している他の原発と同列に扱うことは難しい」と発言している。
 六月十四日、東日本大震災以降、運転を停止している福島第二原子力発電所について、東京電力の小早川智明社長は内堀福島県知事と面談し、東京電力の福島原子力発電所について、「全炉について具体的に廃炉の方向で進めてまいりたい」との意向を明らかにした。
 これらを踏まえ、以下質問する。

一 東京電力の小早川智明社長は福島県の内堀知事に対し、福島第二原子力発電所の廃炉を進めることを明らかにしたが、政府の受け止めは如何。
二 福島第二原発が廃炉になる場合、新たな国費負担は生じるのか。生じるとすれば、それはどの程度なのか。政府の見解如何。
三 政府は、「福島第二原子力発電所の扱いについては、まずは同社が、地元の皆様の声に真摯に向き合った上で、判断すべきものと考えている」と示しているが、今回、東京電力が「地元の皆様の声に真摯に向き」あった結果として廃炉方針が決定されたと考えるが、政府が自負する「世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると認めた原発のみ、その判断を尊重」するものの、「地元の理解を得」られなかった場合、「再稼働を進める」ことはできないというのは、これまでの「政府の一貫した方針」と整合性を持つとの理解でよいか。
四 「福島第二原発については、福島県の皆様の心情を察すると、これまでに新規制基準への適合性審査を申請している他の原発と同列に扱うことは難しい」との発言は、東日本大震災からの復興の足かせになっているため、福島第二原発のみ「他の原発と同列に扱うことは難しい」との認識で安倍総理は発言していると考えられるが、世界有数の地震国であるわが国においては、福島第二原発のみ「他の原発と同列に扱うことは難しい」と考えるのは地震や津波のリスクを過小評価しているのではないか。していないとすれば、具体的にどのような基準に基づいているのか。政府の見解如何。
五 「世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると認めた原発のみ」再稼働を認めるのが現在の政府の方針であると考えるが、これは安倍総理の発言の「地元の理解を得ながら再稼働を進める」という留保条件が付されているとの理解でよいか。
六 今回、東京電力の福島第二原発の廃炉方針が決定されたという事実が生じたとしても、「原発ゼロということは責任あるエネルギー政策とは言えないと考えています」との見解に変わりはないのか。政府の見解如何。

 右質問する。



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