質問本文情報
平成三十年十一月五日提出質問第三一号
生活保護受給者等の遺骨が庁舎内に長期保管されていたことに関する質問主意書
提出者 初鹿明博
生活保護受給者等の遺骨が庁舎内に長期保管されていたことに関する質問主意書
千葉県市原市が生活保護受給者や身元が分からない人の遺骨五十七体を庁舎内のロッカーに保管していたと報じられました。
行き倒れの身元不明者や、独り身で死体の埋葬又は火葬を行う者がないとき又は判明しないときは、墓地埋葬法に基づき死亡地の市区町村が埋葬又は火葬を行うことになっていますが、火葬した後の焼骨の埋蔵についての規定はありません。また、生活保護法においても、生活保護受給者が亡くなった際、特定の場合に、火葬から納骨までにかかる費用を市区町村と国が負担する「葬祭扶助」の規定があります。一方で、遺骨の保管期間や保管場所についての規定はなく、自治体の判断に任されているのが現状です。
生涯独身であったり、離別によって単身になる者の数が増加している中、生活保護受給者のみならず単身の高齢者が今後増加していくことを考えると、埋葬又は火葬を行う者がない又は判明しないで亡くなる方が増えていくことが予想されます。
不適切な取り扱いが起こらないようにするためには、遺族が存在するのか、存在した場合に遺骨を引き取ってもらえるのか等の確認に要する日数並びに遺骨の一時的な保管期間、保管場所、遺骨の引き取り手がいない場合の納骨の場所などについて、市区町村は事前に内規やマニュアルを定めておく必要があると考えます。
しかし、二十政令市で保管期間や保管場所についての内規等があるところは三分の二に留まっていることが先の報道で明らかになっています。
以上を踏まえて、政府に質問します。
二 市区町村で火葬した引き取り手のない遺骨の取り扱い方法に関する内規等を定めているかについて、市区町村に対して、国として調査するべきだと考えるが、政府の見解を伺います。
三 並行して、国としての一定の考え方を示すべきだと考えるが、政府の見解を伺います。
四 上記結果に基づき、内規等の定めがない市区町村に対して、内規等を設けるよう求める必要があると考えるが、政府の見解を伺います。
右質問する。