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令和元年十二月三日提出
質問第一二七号

フッ素入り歯磨きで虫歯予防を指導する教材を使った教科書に関する質問主意書

提出者  大河原雅子




フッ素入り歯磨きで虫歯予防を指導する教材を使った教科書に関する質問主意書


 教科書会社二社(東京書籍(株)、(株)文教社)の保健教科書に、フッ素による虫歯予防を記したものが販売または発売予定されている。フッ素の虫歯予防効果については科学的にエナメル質のフルオロアパタイト化などが実験により誤りと指摘され、フッ素による虫歯予防の科学的な根拠が根底から議論がされている。そうした中で、教科書に科学的根拠が定まっていないフッ素について、小学生に虫歯予防効果を教授する教材について質問する。

一 東京書籍(東京都北区堀船)が来年度発行予定の「新しい保健五・六」の六十ページの「まめちしき」に「だ液には、口の中の酸の強さをやわらげ、とけた歯の修復を助ける作用があります。よくかんで食事をすると、だ液がたくさん出るので、むし歯の予防につながります。また、フッ化物入りの歯みがき剤を使って、歯をかたくとけにくくすることも、むし歯の予防に効果があります。」と記載されている。
 また、(株)文教社(香川県高松市本町)発行の「わたしたちの保健五・六」の四十ページの最下段に「歯を強くする『フッ素』入りの歯磨き粉もあるよ」と記載されている。
 二〇一九年六月十四日、質問主意書で「エナメル質のハイドロキシアパタイトの水酸基がフッ素イオンと置換してフルオロアパタイトになるということを科学的に確認した実験データはあるか。あるならその出典を記されたい。」という質問に、六月二十五日の答弁書(内閣衆質一九八第二三〇号)では「お尋ねのデータについては、いずれも把握していない。」という答弁であった。国としてエナメル質がフルオロアパタイトに変化し、硬くなり虫歯を予防するというデータを把握していないということであった。また、東京書籍には「だ液には溶けた歯の修復を助ける作用がある」と書かれているが根拠が明確でない。フッ素について教科書に記載し、小学五年生、六年生を指導するには科学的根拠が脆弱で、誤った教育を行う危険がある。二社以外の教科書にはフッ素に関する記述はみられない。
 公教育で子どもたちに使う教材として、フッ素による効果を取り上げるのは不適切と考えるが、文部科学省はどのように考えるか。また、科学的な根拠が確定できない場合はどのように対応するか。

 右質問する。

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