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令和二年六月十一日提出
質問第二五一号

パブリック・ディプロマシーに関する質問主意書

提出者  丸山穂高




パブリック・ディプロマシーに関する質問主意書


 五月二十一日、韓国・慶州市が、姉妹都市の奈良市や交流がある京都市に新型コロナウイルス対策の支援物資を送ったことを明らかにしたところ、韓国国内のインターネット上で批判が殺到し、同月二十五日、慶州市が、計画していた栃木県日光市などへの支援の撤回に追い込まれるという事態が起こった。
 日韓関係が冷え込んでいる中で、当該支援事業によって自治体間の交流が促進され、日韓関係の改善にもつながることが期待されていたことに加え、批判に対して朱洛栄慶州市長が、苦しいときに助けるのが真の友人であり隣人であると述べて高い見識を示されただけに、結果として支援事業が中止されたことは誠に残念でならない。
 今般の事態は、政府や自治体の政策実施が国民感情や世論に大きく影響を受けるものであり、二国間関係を安定的に発展させていくためには相手国の国民に直接働きかけ、我が国に対する適切な理解を醸成していくことが重要であることを示している。
 茂木外務大臣は、第二百一回国会における外交演説において「国際社会から日本の政策・取組に対する理解と支持を得るためのパブリック・ディプロマシーを、一層力強く展開していく」と述べた。また、令和二年版外交青書では、日本外交の展開として「戦略的な対外発信」を挙げ、外務省は、@日本の正しい姿を含む政策や取組の発信、A日本の多様な魅力の発信及びB親日派、知日派の育成の推進を三本柱に、戦略的に対外発信を実施しているとしている。関連して、以下質問する。

一 「パブリック・ディプロマシー」について、日本政府における定義を示されたい。また、外交青書に記載されている「戦略的な対外発信」とは、「パブリック・ディプロマシー」と同義か。
二 我が国のパブリック・ディプロマシーについて、これまでの具体的成果を示されたい。また、近年、中国や韓国がパブリック・ディプロマシーに大変力を入れており、特に米国において反日的パブリック・ディプロマシーを展開しているとされる状況の中、日本政府はこの具体的成果をどのように評価し、今後の展開につなげていくつもりか伺いたい。
三 外交演説で「一層力強く展開していく」とした「パブリック・ディプロマシー」に係る予算について、令和二年度の予算額及び対前年度比について示されたい。
四 平成十八年四月十八日の参議院外交防衛委員会において、平成十八年度予算において合計三十一億円の対中国パブリック・ディプロマシー予算を確保した旨の答弁があったが、令和二年度予算における対中国及び対韓国パブリック・ディプロマシー予算額を示されたい。
五 外交青書における「日本の正しい姿」とは、何を意味しているのか具体的に示されたい。
六 「日本の正しい姿」の発信に係る予算について、令和二年度の予算額及び対前年度比について示されたい。
七 サンパウロ、ロサンゼルス及びロンドンに展開するジャパン・ハウスにおける政策発信について、平成三十年三月三十日の衆議院外務委員会において、「サンパウロでの講演会あるいはセミナーに加えて、ロンドン、ロサンゼルスも含めて、領土、歴史認識を含めて、我々のさまざまな政策についての発信をしていきたい」との答弁があったが、平成二十九年度(ロンドンについては平成三十年度)から平成三十一年度の各年度について、各ジャパン・ハウスへの来館者数、各ジャパン・ハウスが実施した講演会・セミナー等のうち、領土、歴史認識に関するものの回数、及び参加者数を把握しているか。把握している場合、それらを示されたい。また、現在までのジャパン・ハウスの成果について、日本政府はどのように評価しているか伺いたい。

 右質問する。

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