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令和七年五月十五日提出
質問第一八八号

ミミズ堆肥の農業利用および環境負荷軽減に関する質問主意書

提出者  杉村慎治




ミミズ堆肥の農業利用および環境負荷軽減に関する質問主意書


 ミミズ堆肥(バーミコンポスト)は、土壌改良や微生物多様性の向上をもたらす農業資材の一つとして、近年注目されている。米国をはじめ海外では、土壌改良や化学肥料の削減、農作物の品質・収量向上に関する科学的な実証研究が進められていると承知している。
 国内においても、学校教育現場で持続可能な開発目標(SDGs)の一環としてミミズ堆肥をテーマにした科学研究が中高生によって実施され、社会的な関心を集めている。一方で、日本の農業政策や環境政策において、ミミズ堆肥の位置付けや科学的な検証、実証試験等の政策的な取組は必ずしも十分ではないと考える。
 そこで、国内外の状況を踏まえつつ、ミミズ堆肥に関して多角的かつ包括的な検討を進める観点から、以下のとおり質問する。

一 農業利用に関する科学的評価と政策的認識について
 1 政府は、ミミズ堆肥の農業利用における土壌改良効果、化学肥料削減、土壌健全性の維持について、どのように評価しているか。科学的根拠とともに見解を示されたい。
 2 いわゆる有機JASで使用可能な資材としての適合性が確認されたミミズ堆肥も存在すると承知するが、政府はこの経緯をどの程度把握しているか。
 3 ミミズ堆肥について、政府として農業政策上の位置付けの整理を行う考えがあるか。
 4 ミミズ堆肥と他の堆肥の相補的活用により、農業に有益な効果が得られるとの指摘もあるが、政府としてその有効性をどのように評価しているかを示した上で、当該相補的活用についての研究・技術開発を支援する考えがあるか示されたい。
二 科学的研究と実証試験の推進に関する政府の方針について
 1 米国など海外において行われているミミズ堆肥に関する研究や実証試験の事例について、政府はどの程度把握しているか。把握しているのであれば、これらの事例を国内政策に参考として位置付けることはあり得るか。
 2 国内の農業試験場、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構、大学等の研究機関において、ミミズ堆肥の農業利用に関する科学的検証や実証試験を推進する考えがあるか。政府の見解を示されたい。
三 教育現場における活用および環境教育としての可能性について
 1 近年、中高生による科学研究コンテストやSDGs教育の一環としてミミズ堆肥を取り上げた事例が見られるが、政府はこうした教育現場での取組をどの程度把握しているか。
 2 学校教育において有機農業や資源循環に関する理解を深めるため、ミミズ堆肥をはじめとした有機資材の活用を推進する考えはあるか。
四 有機資材の処理対象に関する政府の基本的認識について
 1 ミミズによる堆肥化は生ごみ処理に注目が集まりがちであるが、剪定枝、落ち葉、紙類などの処理においても有効とされる。政府はこれら多様な有機資材の処理におけるミミズによる堆肥化の適性について、どのように認識しているか。
 2 このような多様な有機資材の循環的処理を推進するに当たり、ミミズによる堆肥化を政策的に支援する考えがあるか。政府の展望を示されたい。

 右質問する。

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