衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
令和七年十二月十二日提出
質問第二〇〇号

アピアランスケアにかかる支援に関する質問主意書

提出者  酒井なつみ




アピアランスケアにかかる支援に関する質問主意書


 医学的・整容的・心理社会的支援を用いて、外見の変化に起因するがん患者の苦痛を軽減するケアであるアピアランスケアは、がん医療の進歩により治療を継続しながら社会生活を送るがん患者が増加、治療と学業や仕事との両立を可能とし、治療後も同様の生活を維持する上で、治療に伴う外見変化に対するサポートの重要性はますます高まっている。厚生労働省は、令和五年度から令和七年度に実施した「アピアランス支援モデル事業」において、望ましいアピアランスケア体制について検証を行った。
 一方で、このアピアランスケアの必要性はがん患者に限ったことではないと考える。外見に対する苦痛と社会生活への影響の軽減を求める声は多く、アピアランスケアを必要とされている方々に必ずしも支援が行き届いていないと認識している。
 よって、アピアランスケアの考え方をより広め、がん患者のみならず、障がい等をお持ちの方のQOL(生活の質)改善を進める観点から、以下、政府に対し質問する。

一 がん患者以外への、医学的・整容的・心理社会的支援を用いて、外見に起因する苦痛を軽減するケア(以下「アピアランスケア」)の必要性を認識しているか。見解を示されたい。
二 先天性や病気、事故等で片目の視力を喪失された方(以下「片眼失明者」)が義眼を購入する際に、身体障害者手帳の交付対象者にならない場合、障害者等の補装具費支給制度を利用することは出来ない。厚生労働省の補装具種目一覧によれば、義眼の耐用年数は二年であり、購入費が全額自己負担では大きな経済的負担となる。こうした状況を認識しているか、示されたい。
三 二で「片眼失明者」が子どもの場合、成長に応じて二、三か月ごとに義眼を更新する必要があり、経済的な負担は更に大きくなる。こうした状況を認識しているか、示されたい。
四 「片眼失明者」の義眼購入が補装具費支給制度の対象とならない場合、「アピアランスケア」の一環として助成制度を設けるべきと考えるが、認識を示されたい。
五 四について、既に独自の助成制度を設けている自治体があるが、認識をしているか、示されたい。
六 五で独自の助成制度を設けている自治体に、国としてその費用を補助するべきと考えるが、見解を示されたい。
七 今年度、クマによる人身被害が急増し、令和七年十一月末現在、秋田県、岩手県、福島県などを中心に全国で二百三十人の被害人数が報告され、過去最多を更新している。政府は、令和七年十一月に「クマ被害対策パッケージ」を策定し、出没時の緊急対応や人の生活圏への出没防止策などを取りまとめたが、被害に遭われた方への具体的な支援策は示されていない。被害に遭われた方で特に顔面を損傷された方は、外見の変化に起因する大きな苦痛が生じているものと考えられる。従って「アピアランスケア」の一環としてクマ被害による外見の変化に起因する苦痛を軽減する支援が必要だ。例えば、義眼やエピテーゼを利用された場合の助成制度などが考えられるが、見解を示されたい。
 
 右質問する。

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.