答弁本文情報
平成十八年十月十日受領答弁第三六号
内閣衆質一六五第三六号
平成十八年十月十日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員鈴木宗男君提出「三島返還」についてのイズベスチヤ紙報道に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員鈴木宗男君提出「三島返還」についてのイズベスチヤ紙報道に関する質問に対する答弁書
一について
御指摘の報道については、外務省として承知している。
御指摘の公電は、平成十八年九月二十八日午後十一時三十六分に外務省において受信した。
お尋ねの記事の主な内容は、次のとおりである。
日本の新政権が係争中の島々を事実上分割することをロシアに提案するという衝撃的なイニシアティブを打ち出した。
麻生外務大臣は、「相互の譲歩がなければ、いずれの側も利益を決して得ることができない。決断が外務大臣ではなく首脳によって下された時にのみ対話は成功を収めることになるだろう。」と述べた。
麻生外務大臣は、「四でも二でもないその間の何か」という形で問題の解決を模索する提案を行った。この立場は、九月九日のプーチン大統領の言葉に対する答えである。プーチン大統領は、「日本とは、領土的性質を持つものも含め、我々はすべての係争問題を解決したい。我々はこれらの問題を凍結することを望んでおらず、解決したいと心から考えている。ただし、ロシアにとっても日本にとっても受入れ可能な条件の下においてである。」と述べた。
平成十八年九月二十七日に行われたインタビューにおける麻生太郎外務大臣の発言の趣旨は、北方領土問題に関する従来の政府の方針等を踏まえたものであり、右に述べた発言が、御指摘の「日露関係にどのような影響を与えた」かについては、一概にお答えすることは困難である。麻生太郎外務大臣の発言の趣旨については、坂場三男外務報道官が、平成十八年九月二十八日の記者会見において、御指摘の記事の内容等も踏まえ、説明した。外務省としては、御指摘の報道機関に対し特段の働きかけは行っていない。