答弁本文情報
平成二十五年二月八日受領答弁第七号
内閣衆質一八三第七号
平成二十五年二月八日
衆議院議長 伊吹文明 殿
衆議院議員大熊利昭君提出内閣府の消費税と経済成長との関係等の分析に関わるマクロ経済モデルおよび「日本経済再生に向けた緊急経済対策」等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員大熊利昭君提出内閣府の消費税と経済成長との関係等の分析に関わるマクロ経済モデルおよび「日本経済再生に向けた緊急経済対策」等に関する質問に対する答弁書
一について
「経済財政の中長期試算」(平成二十四年一月二十四日内閣府公表。以下「中長期試算」という。)は、中長期の経済財政の姿を展望することを目的として試算したものである。一方、「短期日本経済マクロ計量モデル(二千十一年版)の構造と乗数分析」(内閣府経済社会総合研究所ディスカッション・ペーパー二五九号。以下「短期マクロ計量モデル」という。)は、財政政策や金融政策等が短期的に日本経済に与える影響について分析したものである。
中長期試算においてお示ししている数値は、社会保障・税一体改革等を反映した上で見込まれる実質GDP成長率等である一方、短期マクロ計量モデルにおいてお示ししている数値は、ある変数が独立的に変化した場合に、その変化が実質GDP成長率等の変数に与える影響の大きさを示す乗数である。このように、中長期試算と短期マクロ計量モデルの数値は、性格が異なるものである。
社会保障・税一体改革による消費税率引上げは、国民が広く受益する社会保障の安定財源確保に向けたものと明確に位置付けられていることから、消費税率引上げ前後の期間でならして見ると、経済への影響は限定的になると考えられる。
「日本経済再生に向けた緊急経済対策」(平成二十五年一月十一日閣議決定)の「実質GDP押上げ効果は概ね二%」との見込みは、特定のモデルによらずに、平成二十四年度補正予算の概算に基づいて、同対策の経済効果をGDPの各需要項目別に機械的に試算したものである。