衆議院

メインへスキップ



答弁本文情報

経過へ | 質問本文(HTML)へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成二十六年四月八日受領
答弁第九九号

  内閣衆質一八六第九九号
  平成二十六年四月八日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 伊吹文明 殿

衆議院議員柚木道義君提出第九十九回薬剤師国家試験の結果にみる薬剤師養成教育の在り方に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員柚木道義君提出第九十九回薬剤師国家試験の結果にみる薬剤師養成教育の在り方に関する質問に対する答弁書



一について

 第九十九回薬剤師国家試験の合格率が低下した原因については、受験者数に占める平成二十三年度と平成二十四年度の過去二回の試験で不合格だった既卒者の割合が増えたこと等が考えられるが、この結果のみをもって直ちに薬剤師の需給に大きな問題が生じるものではないと考えている。御指摘の「薬剤師が安定的に供給できるような体制」の意味するところが必ずしも明らかではないが、文部科学省においては、社団法人日本薬学会(当時)が平成十四年八月に作成した「薬学教育モデル・コアカリキュラム」及び同省が平成十五年十二月に作成した「実務実習モデル・コアカリキュラム」等を基にして、平成二十五年十二月に、修業年限が六年の薬学部におけるカリキュラム作成の参考となる教育内容のガイドラインとして、新たな「薬学教育モデル・コアカリキュラム」(以下「新カリキュラム」という。)を作成したところであり、まずは、各大学における新カリキュラムを踏まえた教育の実施について、支援してまいりたい。

二について

 薬剤師国家試験については、昭和六十一年までは毎年春と秋の二回実施していたが、春の国家試験と秋の国家試験の受験者数に大幅な隔たりがあること、秋の国家試験は春の国家試験の不合格者に対する救済の意味合いが強いこと、医師国家試験及び歯科医師国家試験が毎年一回の実施へと変更されたこと、試験問題の改善を図るためには試験問題に関する調査、検討及び改正のための準備作業が必要であること等の理由から、昭和六十二年から秋の国家試験を取りやめたところであり、現在も同様の考え方であるため、現時点で御指摘のような検討を行う考えはない。

三について

 政府としては、御指摘のような検討を行う考えはない。

四について

 政府としては、第九十九回薬剤師国家試験の結果のみをもって直ちに御指摘の「薬剤師養成教育」の内容の適否を判断できるものではないと考えている。なお、文部科学省においては、薬剤師業務の変化や学術の進歩に対応する等の観点を踏まえ、平成二十五年十二月に新カリキュラムを作成したところであり、平成二十七年度以降、各大学において新カリキュラムを踏まえた教育が実施されることになるものと考えている。

五及び六について

 薬学系大学の人材養成の在り方を検討する文部科学省の薬学系人材養成の在り方に関する検討会及び薬学教育モデル・コアカリキュラム改訂に関する専門研究委員会には、厚生労働省の職員がオブザーバーとして、現場の薬剤師業務の実態を熟知している公益社団法人日本薬剤師会及び一般社団法人日本病院薬剤師会の役員が委員として参画しており、例えば、新カリキュラムの作成に当たっては、現場の薬剤師業務の実態を踏まえた検討が行われ、実務実習において在宅医療に関する薬剤師の業務を体験するなどの内容が加えられたところである。

七について

 修業年限が六年の薬学部は、必ずしも薬剤師の業務に携わる者のみを養成するものではないことから、新カリキュラムについて、御指摘の「薬剤師養成教育モデル・コアカリキュラム」という名称を用いることは適当ではないと考える。なお、新カリキュラムは修業年限が六年の薬学部についてのものであることについて、大学関係者に周知してまいりたい。



経過へ | 質問本文(HTML)へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.