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答弁本文情報

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平成三十年三月十三日受領
答弁第一一五号

  内閣衆質一九六第一一五号
  平成三十年三月十三日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員逢坂誠二君提出TPP11における酪農および畜産業分野での懸念に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員逢坂誠二君提出TPP11における酪農および畜産業分野での懸念に関する質問に対する答弁書



一について

 御指摘の協定(以下「本協定」という。)については、本年三月八日に、チリにおいて署名したことを受け、政府として、関連法律案とともに今国会に提出すべく、速やかに作業を進めたいと考えている。

二について

 お尋ねの「農畜産物の生産減少」及び「最新の影響試算結果」の意味するところが必ずしも明らかではないが、農林水産省が平成二十九年十二月二十一日に公表した「農林水産物の生産額への影響について(TPP11)」において、農林水産物の生産減少額を約九百億円から約千五百億円と試算しており、このうち農産物(畜産物を含む。)の生産減少額については、約六百十六億円から約千百三億円と試算している。この試算は、本協定が我が国全体の農林水産物に与える影響を示す目的で行ったものであり、お尋ねの北海道における影響は算出していない。

三について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、「農林水産物の生産額への影響について(TPP11)」では、関税削減等の影響で価格低下による生産額の減少が生じるものの、体質強化対策による生産コストの低減・品質向上や経営安定対策などの国内対策により、国内生産量が維持されるものと見込んでいる。

四について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、「農林水産物の生産額への影響について(TPP11)」では、本協定が、地域ごとではなく、我が国全体の農林水産物に与える影響を示す目的で試算を行ったものであり、その結果、我が国全体として農林水産物の国内生産量が維持されるものと見込んでいる。

五について

 政府としては、国内対策として、「総合的なTPP等関連政策大綱」(平成二十九年十一月二十四日TPP等総合対策本部決定。以下「大綱」という。)に基づき、酪農の国際競争力の強化を図るための体質強化対策を推進するとともに、農業者の懸念と不安を払拭し、本協定発効後の経営安定に万全を期すため、経営安定対策を適切に実施することとしており、このような説明を関係者に行っている。

六について

 お尋ねのような仮定の御質問にお答えすることは差し控えたい。

七について

 本協定では、環太平洋パートナーシップ協定の特徴であるハイスタンダードを維持する観点から、物品市場アクセスに関するものを含め、各規定の修正は行っていない。
 本協定には、環太平洋パートナーシップ協定の発効が見込まれない場合において、いずれかの締約国の要請があったときは、本協定の見直しを行う旨の条文が盛り込まれており、環太平洋パートナーシップ協定の発効が見込まれない事態に至った場合には、この規定に基づき、必要な見直しを求めていくこととなる。我が国として、環太平洋パートナーシップ協定締約国全体を対象としたセーフガードの発動基準等をその対象とすることについては、各国の理解を得ているものと考えている。
 また、国内対策については、大綱に基づき、畜産の国際競争力の強化を図るための体質強化対策を推進するとともに、農業者の懸念と不安を払拭し、本協定発効後の経営安定に万全を期すため、経営安定対策を充実することとしている。

八について

 お尋ねについては、国会の運営に関することであり、政府としてお答えする立場にはない。



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