答弁本文情報
平成三十年六月二十九日受領答弁第四〇〇号
内閣衆質一九六第四〇〇号
平成三十年六月二十九日
衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員逢坂誠二君提出イージス・アショアの導入の再検討に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員逢坂誠二君提出イージス・アショアの導入の再検討に関する質問に対する答弁書
一及び二について
御指摘の米国政府要人の発言の逐一について政府としてお答えすることは差し控えたい。また、政府としては、弾道ミサイルの発射も含め、北朝鮮の軍事的動向について、米国及び韓国を始めとする関係国と緊密に連携しつつ、情報の収集及び分析に努めているが、その具体的な内容については、事柄の性質上お答えを差し控えたい。その上で、政府としては、今般の米朝首脳会談の成果の上に立って、国際連合安全保障理事会決議の完全な履行を北朝鮮に求め、北朝鮮の具体的な行動を見極めていく必要があると考えており、菅内閣官房長官も平成三十年六月二十一日の記者会見において改めてこの旨を述べているところである。
お尋ねについては、平成三十年六月十八日の参議院決算委員会において、安倍内閣総理大臣が「先般の米朝首脳会談によって、北朝鮮の金正恩委員長が朝鮮半島の完全な非核化について、米国のトランプ大統領に対して自ら署名した文書の形で直接約束した意義は大きいと考えています。この成果の上に立って、今後とも、北朝鮮に対して国連安保理決議の完全な履行を求め、北朝鮮の具体的な行動を見極めていく必要があります。同時に、我が国の防衛を考える上で、我が国を射程に収める数百発の弾道ミサイルが現実に存在しているという厳然たる事実から目をそらすことはできません。国民の命と平和な暮らしを守ることは政府の最も重要な任務であり、いかなる事態にも対応し得るよう万全の備えをすることは当然のことであります。現状のイージス艦では、整備、補給で港に戻る隙間の期間が生じることが避けられず、長期間の洋上勤務が繰り返される乗組員の勤務環境も極めて厳しいのが現実であります。イージス・アショアの導入により、我が国全土を二十四時間三百六十五日、切れ目なく防護することが可能になり、隊員の負担も大きく軽減されます。さらに、イージス艦を元来の任務である海洋の安全確保任務に戻すことが可能になり、我が国全体の抑止力につながるところでございます。また、イージス・アショアは、弾道ミサイルから国民の生命、財産を守る純粋に防御的なシステムであり、北朝鮮を含め周辺諸国に脅威を与えるものではないわけでありまして、イージス・アショアを含め、国民を守るために真に必要な防衛力については今後ともしっかりと強化を図っていく必要があると考えています。」と述べているとおりである。