答弁本文情報
令和七年十二月二十三日受領答弁第一四六号
内閣衆質二一九第一四六号
令和七年十二月二十三日
内閣総理大臣 高市早苗
衆議院議長 額賀福志郎 殿
衆議院議員上村英明君提出ウォーターPPP等の推進における問題点に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員上村英明君提出ウォーターPPP等の推進における問題点に関する質問に対する答弁書
一について
お尋ねについては、地方公共団体における御指摘の「ウォーターPPP」の「導入」の「決定」に要する準備期間を考慮した結果、御指摘の「時期」を令和九年度以降としたものである。
二について
下水道法(昭和三十三年法律第七十九号)第三十四条において、「国は、公共下水道、流域下水道又は都市下水路の設置又は改築を行う地方公共団体に対し、予算の範囲内において、政令で定めるところにより、その設置又は改築に要する費用の一部を補助することができる。」と規定されていることを踏まえ、政府として、御指摘の「ウォーターPPPの導入決定を国費支援」の「要件」としたものにすぎず、御指摘の「ウォーターPPP」を導入しない地方公共団体が自らの財源により下水道事業を実施することは妨げておらず、御指摘のように「事実上強制する」及び「地方自治の本旨を侵害し、自治体の自主性を奪う「財政的圧迫による誘導」」とは考えていない。
三について
御指摘の「ウォーターPPPの導入決定を国費支援の要件とする」理由については、令和七年五月十六日の衆議院国土交通委員会において、松原国土交通省大臣官房上下水道審議官(当時)が「下水道事業においては、施設の老朽化、職員数の減少など、様々な課題を抱えているものと認識をしております。これらの課題に対応していくためには、ウォーターPPPを始め、広域連携、デジタル技術の活用などにより、事業の効率化等を進めていくことが重要と考えております。ウォーターPPPの特徴は、原則十年という長期で、かつ、施設の維持管理と更新を一体的に進める官民連携方式でございますので、老朽化対策を効果的に実施することが期待できるほか、性能発注により民間の創意工夫やノウハウを最大限生かし、デジタル技術の活用などによる効率的な事業運営にも寄与する施策であると考えております。このため、国土交通省としては、ウォーターPPPの導入を促進すべく、令和九年度以降、防災・安全交付金等を活用した汚水管の改築に当たってウォーターPPPの導入を決定済みであることを交付要件としたところでございます。」と答弁したとおりであり、政府としては、現時点で御指摘のように「中止する、あるいは当分の間延期する」ことは考えていないが、御指摘の「自治体の声や要望」を踏まえつつ、制度の詳細について、検討してまいりたい。
四について
前段のお尋ねについては、御指摘の「水道事業における官民連携に関する手引き(改訂版)」は、法的拘束力を有するものではない。
後段のお尋ねについては、現時点で決まっていない。
五について
御指摘の「再公営化」及び「失敗事例」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「諸外国の事例」については、令和元年九月三十日に厚生労働省が公表した「水道事業における官民連携に関する手引き(改訂版)」に示しているとおり、政府として、海外の水道事業の民間活用の状況について把握しているところであるが、その他にお尋ねのような「分析・評価」は行っていない。
お尋ねの「理由」については、上下水道施設の老朽化、人口減少による上下水道に係る料金の収入の減少等が懸念される中で、御指摘の「ウォーターPPP等の官民連携」を通じて、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用することにより、上下水道の基盤の強化が図られるからであり、御指摘の「ウォーターPPP等」の導入による効果として、例えば、国土交通省が令和五年十一月十五日に開催した第三十四回下水道における新たなPPP/PFI事業の促進に向けた検討会の資料四「守谷市上下水道施設管理等包括業務委託(茨城県守谷市)」において示した「ICT/IoT技術の積極導入による点検・調査・運転管理の省力化・効率化」を期待している。

