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答弁本文情報

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令和七年十二月二十三日受領
答弁第一六三号

  内閣衆質二一九第一六三号
  令和七年十二月二十三日
内閣総理大臣 高市早苗

       衆議院議長 額賀福志郎 殿

衆議院議員松原仁君提出成年後見制度における本人の意思尊重と制度利用者の手続保障の確保に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員松原仁君提出成年後見制度における本人の意思尊重と制度利用者の手続保障の確保に関する質問に対する答弁書


一の1について

 お尋ねの「「親族排除」の傾向」の具体的に意味するところが明らかではないが、最高裁判所事務総局家庭局作成の「成年後見関係事件の概況−令和六年一月〜十二月−」によると、令和六年一月から同年十二月までにおける、認容で終局した後見開始、保佐開始及び補助開始の各審判事件のうち、親族が成年後見人等の候補者として申立書に記載されている事件の割合は、約二十一・三パーセント、親族が成年後見人等の候補者として申立書に記載されていない事件の割合は、約七十八・七パーセントである。そして、親族が成年後見人等に選任された件数が七千七十七件であり、当該件数の全体に占める割合は全体の約十七・一パーセント、親族以外が成年後見人等に選任された件数が三万四千二百四十五件であり、当該件数の全体に占める割合は全体の約八十二・九パーセントである。後見人にどのような者を選任するかは、個々の事案に応じて、家庭裁判所において適切に判断されるべき事柄であると考えている。

一の2について

 お尋ねの「これらの制度運用」の具体的に意味するところが明らかではないが、成年後見制度の見直しについては、令和六年二月十五日に法務大臣の諮問機関である法制審議会に諮問がされ、法制審議会民法(成年後見等関係)部会において、調査審議が行われているところ、政府の行った調査研究の内容は、同部会において、参考資料として委員等に配布した、ドイツ連邦共和国やアメリカ合衆国を調査対象国とする「諸外国における成年後見制度についての調査報告書」のとおりであり、現時点で、更なる調査等を行うことは考えていない。

一の3について

 お尋ねについては、現在法制審議会において調査審議が行われている「保護者の選任」の規律の在り方に関するものであり、政府としては、まずは、その議論の状況を見守っていきたいと考えている。

一の4から7までについて

 家事事件手続法(平成二十三年法律第五十二号)第百二十条第一項は、成年後見人の選任の審判においては、成年被後見人となるべき者又は成年被後見人の陳述を聴かなければならないと定め、同項ただし書は、「心身の障害により」その者の陳述を聴くことができないときはこの限りでない旨を定めており、同項ただし書の規定によらずに御指摘の「聴取を省略する」ことができないこととなり、お尋ねの「陳述が可能であるにもかかわらず聴取を省略する事例」については、把握していない。また、お尋ねの「本人の心身の障害等を理由に陳述を省略した件数」については、政府としては、統計をとっていないため、把握していないが、お尋ねの調査の要否を含め、成年後見制度の運用状況を適切に把握するための調査の在り方について、検討してまいりたい。
 また、お尋ねの「「陳述不能」の判断基準(医学的・法的ガイドライン)」の具体的に意味するところが明らかではないが、同項ただし書の要件に該当するか否かの判断は、個々の事案に応じて、家庭裁判所において適切に判断されるべき事柄であると考えている。

二の1及び2について

 お尋ねについては、現在法制審議会において調査審議が行われている「保護者の選任の審判に対する不服申立て」及び「法定後見の本人の民事訴訟における訴訟能力等」に関する規律の在り方に関するものであり、政府としては、まずは、その議論の状況を見守っていきたいと考えている。

二の3について

 お尋ねの「非開示の法的根拠」について、家事事件手続法第四十七条第四項は、記録の閲覧等について、「家庭裁判所は、事件の関係人である未成年者の利益を害するおそれ、当事者若しくは第三者の私生活若しくは業務の平穏を害するおそれ又は当事者若しくは第三者の私生活についての重大な秘密が明らかにされることにより、その者が社会生活を営むのに著しい支障を生じ、若しくはその者の名誉を著しく害するおそれがあると認められるときは、前項の規定にかかわらず、同項の申立てを許可しないことができる。事件の性質、審理の状況、記録の内容等に照らして当該当事者に同項の申立てを許可することを不適当とする特別の事情があると認められるときも、同様とする。」と規定し、さらに、同条第七項は、「家事審判事件の記録の閲覧、謄写及び複製の請求は、家事審判事件の記録の保存又は裁判所の執務に支障があるときは、することができない。」と規定している。
 お尋ねの「運用改善の必要性」については、記録の閲覧及び謄写に関する家庭裁判所の判断及びその評価に関わるものであり、政府としてお答えする立場にない。

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