答弁本文情報
令和七年十二月二十三日受領答弁第一六四号
内閣衆質二一九第一六四号
令和七年十二月二十三日
内閣総理大臣 高市早苗
衆議院議長 額賀福志郎 殿
衆議院議員松原仁君提出成年後見制度における後見人の資質向上及び監督体制の強化に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員松原仁君提出成年後見制度における後見人の資質向上及び監督体制の強化に関する質問に対する答弁書
一の1について
お尋ねの「後見実務における「ネグレクト」の定義やガイドライン」の具体的に意味するところが明らかでないため、お答えすることは困難である。
一の2について
御指摘の「第二期成年後見制度利用促進基本計画は、財産管理よりも本人の意思尊重・生活の質(QOL)を重視する理念を掲げている」の意味するところが必ずしも明らかではないが、成年被後見人の意思決定を支援するため、「成年後見制度利用促進基本計画」(平成二十九年三月二十四日閣議決定)を踏まえ、最高裁判所、厚生労働省、日本弁護士連合会、公益社団法人成年後見センター・リーガルサポート及び公益社団法人日本社会福祉士会により構成される「意思決定支援ワーキング・グループ」において、成年後見人等に就任した者が意思決定支援を踏まえた後見事務等を適切に行うことができるよう、成年後見人等に求められている役割の具体的なイメージを示した「意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン」(令和二年十月三十日公表)を策定している。また、政府としては、当該ガイドラインについて、周知啓発を行っているほか、当該ガイドラインの内容について、後見の事務に従事する成年後見人等に対して研修を実施しているところである。
一の3について
お尋ねの「身上配慮義務に反する重大な行為」及び「資格剥奪、刑事罰、民事賠償など包括的制裁を課す制度」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、成年後見人は、民法(明治二十九年法律第八十九号)第八百五十八条に基づき、成年被後見人の意思の尊重及び身上の配慮の義務を負うところ、当該義務の内容は様々であることから、当該義務に違反したことのみを理由として刑罰や行政上の不利益処分等を課す制度を設けることについては、慎重に考える必要があると認識している。
一の4について
御指摘の「前記の指摘」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、個々の事案に応じて、家庭裁判所において適切な者を成年後見人に選任し、また、成年後見人の事務を監督し、その任務に適しない者を解任することにより、後見の事務の適切性は担保されていると考えている。
二の1について
お尋ねの「公的または準公的な監督機関を設置する制度」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、成年後見人の事務の監督については、個々の事案に応じて家庭裁判所において選任された後見監督人又は家庭裁判所による監督により、成年後見人に対する適切な監督体制が構築されており、新たな機関の設置については検討していない。
二の2及び3について
お尋ねの「専門職後見人(弁護士、司法書士、社会福祉士等)の家庭裁判所への登録人数、受任件数、および登録しているが未受任の人数」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではなく、お尋ねについて網羅的にお答えすることは困難であるが、御指摘の「(弁護士、司法書士、社会福祉士等)」の「受任件数」が、「(弁護士、司法書士、社会福祉士等)」が成年後見人等に選任された件数を指すのであれば、最高裁判所事務総局家庭局作成の「成年後見関係事件の概況−令和六年一月〜十二月−」において公表されており、令和六年一月から同年十二月までの一年間に、弁護士が成年後見人等に選任された件数は八千七百九十四件、司法書士が成年後見人等に選任された件数は一万千八百七十五件、社会福祉士が成年後見人等に選任された件数は六千八百七十三件であると承知している。
二の4について
お尋ねの「後見人の標準的能力を認定する制度」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、成年後見人については、個々の事案に応じて、家庭裁判所において適切な者を選任することとされており、成年後見人の能力等を認定する制度の導入について検討していない。

