答弁本文情報
令和七年十二月二十三日受領答弁第一八〇号
内閣衆質二一九第一八〇号
令和七年十二月二十三日
内閣総理大臣 高市早苗
衆議院議長 額賀福志郎 殿
衆議院議員大石あきこ君提出新型コロナワクチンの安全性に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員大石あきこ君提出新型コロナワクチンの安全性に関する質問に対する答弁書
一について
御指摘の「相当数」の意味するところが必ずしも明らかではないが、お尋ねの「審査に至っていない件数」は、御指摘の「進達受理件数」と「審査件数」の差であるところ、「審議会結果資料(令和七年十一月七日時点)」から算出すると、「進達受理件数」一万四千三百九十四件に対し、八百三十四件である。
また、御指摘の「国策によるワクチン接種の健康被害」の「救済」については、令和七年十一月二十日の参議院厚生労働委員会において、政府参考人が「予防接種健康被害救済制度におきましては、個々の事例ごとに医学的、科学的知見を踏まえた上で予防接種と健康被害との因果関係について審査を行う必要があることから、申請時には診療録等の関係書類を求めているほか、これらの申請書類を審査するに当たっては一定の時間を要している」と述べたとおりであるものの、御指摘の「迅速な救済」のため、当該「審査」の迅速化に向けて、疾病・障害認定審査会感染症・予防接種審査分科会(以下「審査会」という。)に新型コロナワクチンのみを審査する部会(以下「部会」という。)の設置及び増設、部会を含めた審査会の開催回数の増加等の対応を行ってきたところであり、同年十二月五日時点では、これらの対応を行う前に比べて、審査会及び部会における申請に係る進達受理件数に占める審査未処理件数の割合は減少しているところであり、引き続き、予防接種による健康被害の迅速な救済に努めてまいりたい。
二について
令和六年二月十三日の閣議後記者会見において、武見厚生労働大臣(当時)が「新型コロナワクチンと他のワクチンでは接種頻度や接種対象者等が異なることから、健康被害救済制度の認定件数を単純に比較することは適切ではないと考えます」と述べたとおりであり、お尋ねのような「評価」は行っていない。
三及び四について
「この書面の送付を取りやめたのはいつのことで、その理由は何か」とのお尋ねに関しては、現時点で確認できる範囲では、平成七年三月十三日付けで厚生大臣名義の「お見舞のことば」を送付していたことは確認しているが、これ以上のことは確認できず、お答えすることは困難であり、また、現時点で、「かつて送付していた」ような「書面」の送付を行う予定もないことから、「かつて送付していた書面の「お見舞い」では、・・・と書かれていたが、今も同様か」とのお尋ねについて、お答えすることは困難である。
五について
お尋ねの期間における「新型コロナワクチン」に係る「総接種のべ回数」、「死亡報告の総計」及び「死亡報告の総計」の「百万回接種あたりの件数」について、@全体の数並びにA「ファイザー社」、B「モデルナ・ジャパン社」、C「武田薬品工業社」、D「第一三共社」及びE「MeijiSeikaファルマ社」「ごとの内訳」についてお示しすると、それぞれ次のとおりである。
「総接種のべ回数」 @四億四千二百五十七万三千五百回 A三億四千八百三十四万四千九百二十八回 B九千三百一万九千五百九十八回 C六十六万四千三百九十九回 D五十二万八千十五回 E一万六千五百六十回
「死亡報告の総計」 @二千二百九十九件 A二千十二件 B二百六十九件 C六件 D九件 E三件
「死亡報告の総計」の「百万回接種あたりの件数」 @五・一九件 A五・七八件 B二・八九件 C九・〇三件 D十七・〇四件 E百八十一・一六件
六について
御指摘の「副反応疑い報告制度に基づくインフルエンザワクチンの死亡報告件数」を予防接種法(昭和二十三年法律第六十八号)第十二条第一項並びに医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第六十八条の十第一項及び第二項の規定による医師等からの報告に基づくインフルエンザワクチンの死亡報告件数と解すれば、御指摘の「直近十年間」における御指摘の当該死亡報告件数及び「接種可能のべ回数」については相違はないものの、「百万回接種あたり」の死亡報告件数については、〇・一四三件である。
七について
令和六年五月十三日の衆議院決算行政監視委員会第三分科会において、政府参考人が「新型コロナワクチンと他のワクチンでございますが、これは、接種回数の推定方法でありますとか接種対象者が異なるなどの違いがございますことから、副反応疑い報告制度におけるワクチン接種後の死亡事例の報告数でありますとか報告頻度を単純に比較するというのは必ずしも適切ではないと考えているところでございます」と答弁したとおりであり、お尋ねのような「要因」についての「分析、評価」は行っていない。
八について
お尋ねの期間における「死亡報告の総計」は二千二百九十九件であり、「専門家の評価」の「件数」は、「α評価」が二件、「β評価」が十一件、「γ評価」が二千二百八十六件である。
九について
新型コロナワクチンの安全性については、新型コロナワクチンの予防接種を受けたことによるものと疑われる症状について、予防接種法第十二条第一項の規定により、医師等から厚生労働大臣に報告されているほか、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第六十八条の十第一項及び第二項の規定により、新型コロナワクチンの製造販売業者等から同大臣に報告されているところ、当該接種の開始以降、これらの制度により収集した情報に加え、御指摘の「γ評価」とされたものも含め、当該情報を基に適宜行っている、特定の症状の発生頻度についての当該接種を受けていない者との比較による解析の結果等に基づき、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会及び薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(以下「合同部会」という。)において継続的に評価を行うこととしており、直近では令和七年十月二十四日の合同部会において、「新型コロナワクチンの副反応疑い報告状況について」等が議論され、「ワクチンの安全性に係る重大な懸念は認められない」と評価されているところである。
これを踏まえ、厚生労働省ホームページにおいて、「審議会での評価を踏まえ、特段の懸念はないものと考えられています」と公表しているところである。
十について
令和七年三月二十五日の閣議後記者会見において、福岡厚生労働大臣(当時)が「評価時点で得られた情報が不足しており、死因と考えられる事象の判断や、事象とワクチンとの因果関係の判断が困難なもの・・・については、製造販売業者が自ら追加の情報収集を行うとともに、必要に応じてPMDAからも追加の調査を依頼するなど、さらに追加情報を収集し、その状況によって再度評価を行わせていただいているものです」と述べているとおりであり、お尋ねのように「あらためて情報収集を行い、専門家の評価を受ける」こととしているところである。
十一について
令和七年十一月二十七日の参議院厚生労働委員会において、政府参考人が「ワクチン接種の継続の可否等につきましては、個々のワクチンごとにワクチン接種による有効性と安全性のバランスを見て判断していく必要があり、何をもって重大な懸念に当たるかの画一的な基準を設けることは困難と考えております」と答弁しているとおり、御指摘の「新型コロナワクチン」の接種の継続、中止等の判断に当たっては、当該接種による「有効性と安全性のバランスを見て判断していく必要」があると考えており、他のワクチン接種の継続、中止等の「判断」との違いについての具体的な評価は行っていない。
十二について
御指摘の「政府行動計画」においては、「ワクチン接種や治療薬・治療法に関する科学的根拠が不確かな情報等、偽・誤情報の拡散状況等のモニタリングを行」うとされているところ、御指摘のような「新型コロナワクチン接種後の死亡報告が、インフルエンザワクチンの死亡報告と比べて、異常に多いという言論」も含め、お尋ねの「どのような言論が「偽・誤情報」にあたるのか」については、その時点で得られている科学的知見等に基づき、個別具体の事実等を踏まえて判断されるものであることから、一概にお答えすることは困難である。

