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昭和五十年一月十日提出
質問第三号

 中外電気工業の労使紛争に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十年一月十日

提出者  佐野憲治

          衆議院議長 前尾繁三郎 殿




中外電気工業の労使紛争に関する質問主意書


 東京都中央区日本橋茅場町二丁目十三の二番地に本社を置く、株式会社中外電工富山工場(富山県西礪波郡福光町以下会社という)の労使紛争について政府の見解を求める。

一 昭和四十七年七月二十日、会社富山工場の労働組合が総評全国金属労働組合に加入し、それ以来労働組合又は会社従業員より、会社の労働基準法違反の事実について、労働基準法第百四条に基づく申告、告訴、告発が多数出されているが、その件数と処理状況について明らかにされたい。
二 労働基準法違反の事実について監督署より勧告などが出されたといわれているが、会社はこの勧告を履行しているのか政府の見解を明らかにされたい。
  また礪波労働基準監督署はとかく経営者とゆ着しているとのうわさがあるが、その事実について調査の上明らかにされたい。
三 会社が労働組合(全国金属労働組合中外電工支部以下支部という)に対して不当な支配介入を行い、富山地方労働委員会から命令が出されたといわれているがその内容と履行状況はどうなつているのか、また労働組合法第二十七条第五項の規定で明らかなようにその命令の効力が停止しないことになつているが、会社が不当労働行為の命令に従わないことは正に不法行為と思うが、政府の見解を求める。
四 昭和四十九年二月五日、支部は富山地方法務局礪波支部に「人権じゆうりん」の事実について申し立てているが、いまだ何らの処置も取られていないといわれている。これに対する法務当局の指導と措置について見解を求める。
五 会社の一部職制の暴力行為で支部組合員の山田千秋が全治十日間の傷害を受けた刑事事件が発生し、昭和四十九年二月二十八日富山地方検察庁に告訴、告発を行つているが、その経過と処理状況を明らかにされたい。
六 昭和四十九年五月頃、会社はカドミウムの垂れ流しを行つたといわれている。これは地域住民、農民の生活と生命を脅かすと共に、そこに働く労働者の健康に大きな被害を与えると思うが、その処理とその後の指導について政府の見解を求める。
七 労働基準法第百四条、労働組合法第七条第四項は労働基準法違反の申告者並びに不当労働行為の申立人の不利益取扱いを禁止しているにもかかわらず、申告者、申立人のほとんどが暴力行為を受けたり、賃金カット、差別配転などの差別並びに不利益取扱いが行われているが、その事実を明らかにすると共に政府の見解を求める。
  あわせて、これらの差別などで現在、裁判所、労働委員会、労働基準監督署での係争事件の経過と進行状況について明らかにされたい。
八 不当労働行為の命令を無視したり、労働基準法違反などを行つている悪質企業について政府はいかなる行政措置で臨むのか、その方針と見解を明らかにされたい。
九 支部組合員のほとんどが婦人労働者でその大半は既婚婦人である。妊娠中の婦人に暴力を加えたり、朝礼で一時間以上立たせたりする行為を度重ねているといわれているが、政府、特に労働省婦人少年局として婦人労働者の女性保護の立場からこのような企業に対しいかなる指導を行うのかその見解を求める。
十 中外電工労使紛争について、東京地方裁判所並びに東京都地方労働委員会が和解なりあつ旋を労使に提案して支部、全金側は応ずる態度を示しているが、会社はこれを拒否しているといわれているが、その事実について明らかにされたい。
  あわせて、この労使紛争について参議院でも質問されたこともあり、政府として紛争解決について、どのような具体案があるのかその見解を明らかにされたい。

 右質問する。





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