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昭和五十三年五月九日提出
質問第三三号

 線材関連産業の労使紛争に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十三年五月九日

提出者  上田卓三

          衆議院議長 保利 茂 殿




線材関連産業の労使紛争に関する質問主意書


 針金、釘、ナットをはじめとする線材産業は、東大阪市の伝統的な地場産業であるが、不況の長期化と円高で深刻な雇用不安が発生しております。富士精線、大鵬産業、杉本伸線、大東鋼業、日本製釘、日本製線等で企業閉鎖や首切り合理化が相次ぎ、東大阪市議会も昨年十二月二十三日特別決議を可決しているわけですが、その原因として、「韓国馬山輸出自由地域」への各社一斉進出と過大な逆輸入にあると指摘しております。このような事態は、我が国の雇用問題としても、また、日本と韓国の友好にとつても、是正されなければならないと思われます。ついては、次の諸点について質問します。

一 馬山輸出自由地域に入住している日本企業(合弁を含む。)のうち線材関連企業の実態(企業名、従業員数、資本金等)と各社の日本への逆輸入は、どのような内容となつているのか。
二 馬山輸出自由地域に進出している日本企業の強引なやり方は、韓国国民の反日感情を誘発している。ある大手企業の不正工作資金問題や、「韓国大鵬株式会社」の土地不正売買事件など我が国でも知れ渡つている。また、馬山輸出自由地域の労働条件は、日本と比しても著しく劣悪なものとなつており、労働基本権すら保障されていないといつても過言ではない。このことが韓国の国民全体の権利を圧迫する役割を果たすことは当然であり、このことに日本の企業が加担するという事態は、国際関係上由々しきことであると言わざるをえない。このことに対する政府の見解を問う。
  また、一九七〇年四月、日韓協力委員会総会で日本側より韓国政府に対し、「合弁会社の労働争議を厳禁する等の措置」をとつてもらいたいと表明したというのは事実なのか。
三 韓国からのダンピング的逆輸入により、大阪府下の線材関連工場で、特に工場閉鎖、首切りが続出していることが構造不況の一因をなしている点をどうされるつもりか。また、日本の企業の韓国への資本投下や、逆輸入を規制する措置を早急にとるべきではないのか。
四 大阪府東大阪市の大鵬産業、杉本伸線、富士精線、石橋特殊線は、それぞれ韓国、滋賀、山口に別工場を建設し、また、日商岩井株式会社、三井物産株式会社が不当な支配介入をなして、企業閉鎖や首切りの紛争が起きている。政府としてその実態把握と処置をどのようにされるのか。そして、この二つの総合商社が特に争議件数や日韓疑惑の商行為が多いように判断できるが、政府はどのように指導されるつもりか、見解を承りたい。

 右質問する。





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