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昭和五十三年十月二十日提出
質問第一二号

 政府系中小企業向け金融機関等の既往貸付金利の引下げに関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十三年十月二十日

提出者  荒木 宏

          衆議院議長 保利 茂 殿




政府系中小企業向け金融機関等の既往貸付金利の引下げに関する質問主意書


 長期にわたる不況の下で公定歩合も数次にわたつて引き下げられ、金融機関の貸付金利もこれに伴つて引き下げられてきている。ところが、政府系の中小企業向け金融機関(国民金融公庫、中小企業金融公庫、商工組合中央金庫)の貸付金利は、新規借入分は一定の引下げがなされてきているとはいえ、オイルショック前の高金利時代に借り入れた既往借入分については、一部の業種について引き下げられたとはいえ、全体として依然として高金利のままであり、不況下の中小企業の経営を一層圧迫している。
 昨年十一月、不況業種の赤字企業に限つて、既往金利の一部引下げ措置がとられ、八・一パーセントと引き下げられたが、その取扱い期間は一年限りとなつており、今月末で期限切れとなる。今年に入つて不況は一層深刻となつており、新たに不況業種に指定されたり、赤字に転落する企業も出てきていることなどにかんがみ、右措置を延長することは当面強く求められるところである。
 さらに、右措置対象企業以外の一般の中小企業の場合においても、高金利時に借り入れた者は、最高で昭和四十九年末借入れで九・四パーセント、昨年前半借入れ分でも八パーセント台の高金利を負担している。公定歩合三・五パーセントという超低金利時代に入り、右三機関の源資たる資金運用部借入金にかかる預託金利は既に今年春六・〇五パーセントに引き下げられ、他方三機関の基準貸付金利は七・一パーセントに引き下げられており、民間金融機関の貸付金利も徐々に下がつてきているなかで、政府系金融機関の既往金利のみが依然として高金利のまま放置されている実態にある。
 こうした状況の下で中小企業同友会、全国商工団体連合会など中小零細企業は右三機関の既往金利の引下げを強く求めている。又本八十五回国会においても、衆参両院の商工委員会において既往金利の引下げを求める決議が全会一致で採択されたところである。こうした国民の要求、国会の意思をふまえ次のとおり質問する。

一 政府系中小企業向け金融機関の既往金利の一部引下げ措置の期限切れに伴い、引き続き同措置を延長すべきであると思うがどうか。
二 右措置は、不況業種の赤字企業ということで対象が厳しく制限されているが、指定業種以外にも対象を広げるなど、同措置の拡大を検討すべきであると思うがどうか。
三 引き下げられる既往金利についても、現行では最高八・一パーセントだがさらにこれを引き下げる余地はないか。
四 環境衛生金融公庫など、右三機関以外の政府系金融機関についても右措置を適用すべきであると思うがどうか。
五 民間金融機関による中小企業向け融資に係る既往貸付金利の引下げについても、政府は指導を強めるべきであると思うがどうか。

 右質問する。





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