第147回ＩＰＵ（列国議会同盟）会議
結果概要

令和５年10月23日（月）から27日（金）まで、第147回ＩＰＵ（列国議会同盟）会議が、ルアンダ（アンゴラ）において開催されました。日本国会代表団として、衆議院からは亀岡偉民議員（団長）、高階恵美子議員、大島敦議員及び青柳仁士議員が参加しました。

亀岡偉民議員による発言

亀岡議員は、団長として本会議の「平和、公正及び強固な制度（ＳＤＧ16）のための議会行動」をテーマとした一般討議において演説を行い、ＳＤＧ16の根底にあり、国際秩序の基盤をなす「法の支配」を支える国際機関への信頼を損なうような動きや偽情報の流通に懸念を示しました。本年８月に開始された福島第一原子力発電所のＡＬＰＳ処理水の海洋放出について、ＩＡＥＡによって信頼性と安全性が客観的に証明されているにも関わらず一部の国では理解が得られていない現状に触れ、我が国が高い透明性を持って国際社会への丁寧な説明を引き続き行っていくことを表明すると同時に、各国が国際機関への信頼を積極的に醸成していく必要性を強調しました。

高階恵美子議員による発言

女性議員フォーラムに参加した高階議員は、「政治分野における女性：残るべきか否か」に関する討議が行われる中、日本の政治分野における男女平等は早急な改善が必要であり、議会改革のためには女性の政治的貢献を最大限に高める努力が求められることを述べました。その上で、政治活動への意欲と可能性を持つ女性の活躍は国家の利益であり、それがジェンダーに基づく差別によって妨げられてはならない旨発言しました。

大島敦議員による発言

平和及び安全保障に関する委員会（第１委員会）に参加した大島議員は、「自律型兵器システム及びＡＩによる社会的及び人道的影響への取組」に関する討議が行われる中、生殺与奪の権を機械の手に委ねないためには、人間の関与が及ばない自律型致死兵器システム（ＬＡＷＳ）は規模の大小を問わず広く禁止すべきであり、この問題を議論するに当たって世界最初の政治的多国間交渉のフォーラムであるＩＰＵ会議の果たす役割は大きい旨発言しました。

青柳仁士議員による発言

青柳議員は、国連に関する委員会（第４委員会）理事として同委員会に出席し、理事会を代表して「国連総会におけるジェンダー平等」に関する動議案の趣旨説明を行いました。また、国連を改革するため、ＩＰＵのように国連の外から国際世論を代表して変革を求める存在が必要であるとして、安保理改革に関するＩＰＵの提言をまとめることを提案する旨発言しました。

さらに、本会議の一般討議において若手議員として演説を行い、イスラエル・パレスチナ情勢の現状について懸念を示した上で、国際社会は平和と人権の尊重という共通の価値に基づき共に行動すべきである旨発言しました。

二国間会談

日本代表団は会議期間中、様々な国々の代表団や要人と会談又は昼食会を行い、各国との交流を深めました。

会議の成果

会議の成果として、本会議において、「児童養護施設の人身取引：被害を減らすための議会の役割」に関する決議が採択されるとともに、一般討議の成果文書が承認されました。

【日本国会代表団名簿】

団長	亀岡　　偉民	衆議院議員	（自由民主党・無所属の会）
	高階　恵美子	衆議院議員	（自由民主党・無所属の会）
	大島　　　敦	衆議院議員	（立憲民主党・無所属）
	青柳　　仁士	衆議院議員	（日本維新の会）
副団長	浅尾　慶一郎	参議院議員	（自由民主党）
	秋野　　公造	参議院議員	（公明党）

[参考リンク]

第１４７回ＩＰＵ会議関連ページ（英文）