第200回国会
筋痛性脳脊髄炎の根治薬と難病指定の研究促進に関する請願
請願要旨 |
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筋痛性脳脊髄炎・慢性疲労症候群(ME・CFS)は、世界保健機関(WHO)の国際疾病分類において神経系疾患と分類されている神経難病である。平成二十六年度には厚生労働省により実態調査が行われ、我が国の患者の約三割は寝たきりに近い重症患者であるという深刻な実態が明らかになったが、ME・CFSは指定難病や障害者総合支援法の対象になっていない。本疾患は医療関係者の間でさえ認知度が極めて低く、診療に当たる医師が非常に少ないため、診断すら受けられない患者があふれている。さらに、この疾患は十代から三十代で発症する患者が多く、重症度も高く就労困難なため、日本経済に与える損失ははかり知れない。 ついては、次記事項を措置されたい。 一 ME・CFSを指定難病にするための研究を促進すること。 1 ME・CFSの客観的診断基準の開発の研究を促進し、一日も早くME・CFSを指定難病にするための条件を整えること。 二 ME・CFSの根治薬の治験を促進すること。 1 ME・CFS患者が根治薬を手にすることができるよう、治験の研究を促進すること。 |
処理経過(所管省庁における処理要領) 【主な所管省庁:厚生労働省】 |
筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)は、神経系、免疫系、内分泌系等の全身の機能に異常が生じる複雑な病態であり、世界的にもいまだ明確な病因・病態が解明できていない状況であると承知している。 そのため、まずは病因・病態の解明が必要であるところ、日本医療研究開発機構(AMED)の行う障害者対策総合研究開発事業において、診療・研究ネットワークの構築や血液診断法の開発に向けた研究が行われている。また、同機構が行う創薬基盤推進研究事業においても、革新的な新薬の開発に対して支援を実施する「産学官共同創薬研究プロジェクト(GAPFREE)」の一環として、探索的な研究が行われているところである。引き続き、必要な研究を進めてまいりたい。 |
本請願の受理件数、付託委員会、紹介議員等は、請願情報をご覧ください。
第200回国会 331 筋痛性脳脊髄炎の根治薬と難病指定の研究促進に関する請願
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