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第204回国会
新型コロナウイルス感染症と筋痛性脳脊髄炎の研究に関する請願

【請願要旨と処理経過(所管省庁における処理要領)】
請願要旨

 筋痛性脳脊髄炎・慢性疲労症候群(ME・CFS)は、世界保健機関(WHO)の国際疾病分類において神経系疾患と分類されている神経免疫系の難病である。二〇一四年には厚生労働省により実態調査が実施され、約三割の患者が寝たきりに近く、ほとんどの患者が職を失うという深刻な状況が明らかになった。ME・CFSの集団発生は歴史的にウイルス疾患の流行後に起きており、新型コロナウイルス感染症(COVID―19)がME・CFSの引き金になり、患者が多発する可能性があると多くの専門家が警告している。また、英国国立衛生研究所は、COVID―19の後遺症の一つがウイルス感染後疲労症候群(ME・CFSを含む)であるとする研究報告を発表した。我が国でもME・CFSの専門医の診察と検査を経て、COVID―19後にME・CFSを発症した人を確認している。  ついては、COVID―19後にME・CFSを発症する可能性を調べる実態調査並びにCOVID―19とME・CFSに焦点を絞った研究を、神経免疫の専門家を中心に早急に開始する体制を整えられたい。

処理経過(所管省庁における処理要領)
【主な所管省庁:厚生労働省】

 筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)は、神経系、免疫系、内分泌系等の全身の機能に異常が生じる複雑な病態であり、世界的にもいまだ明確な病因・病態が解明できていない状況であると承知している。  そのため、まずは病因・病態の解明が必要であるところ、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の行う障害者対策総合研究開発事業において、診療・研究ネットワークの構築や血液診断法の開発に向けた研究を行ってきたところである。  いわゆる後遺症と呼ばれる新型コロナウイルス感染症の罹(り)患後症状については、いまだ明らかになっていない点も多く、まずはその実態を明らかにすることが重要と考えている。そのため、厚生労働省において令和二年度より、新型コロナウイルス感染症の罹患後症状の実態把握や原因究明に関する調査研究等を実施しており、第三十九回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードで公表した中間報告においては、新型コロナウイルス感染症患者のうち、疲労感や倦怠感の自覚症状を認める者が見られるとされたところである。  引き続き、必要な研究を進めてまいりたい。

本請願の受理件数、付託委員会、紹介議員等は、請願情報をご覧ください。
第204回国会 1421 新型コロナウイルス感染症と筋痛性脳脊髄炎の研究に関する請願(別ウインドウで表示)



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