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第208回国会
全ての世代が将来にわたって信頼できる年金・医療・介護等の社会保障制度の確立等に関する請願

【請願要旨と処理経過(所管省庁における処理要領)】
請願要旨

 我が国は、社会保障制度を支える現役世代の人口が漸減する現状にあって、社会保障給付費は、急速な勢いで増加することが予想され、国民は将来への生活不安から消費や投資に消極的で経済が停滞する一因となっている。  ついては、全ての世代が、安心して健康で文化的な生活を営むことができる、持続可能な社会保障制度の確立を願い、次記事項を措置されたい。 一 人生百年時代に対応した持続可能な社会保障制度を確立するには、安定した財源の確保が不可欠である。全ての世代で無理なく支え合うためには、経済的困難を抱える人や子育て中の人、高齢者には生活実態に応じた配慮が必要である。誰もが生涯にわたって安心できる年金・医療・介護等の社会保障制度の改革に取り組むこと。 二 家族を持つことや子供を産み育てることの喜びや生きがいを実感できる社会を確立するため、子育て家庭の孤立感や負担を軽減し、仕事と子育ての両立を支援する環境整備を推し進めること。非正規雇用が増加する中、若者世代が将来に夢と希望が持てるよう、きめ細かな就労支援、学生の給付型奨学金制度の拡充に取り組むこと。

処理経過(所管省庁における処理要領)
【主な所管省庁:厚生労働省】

一 政府としては、給付と負担のバランスを確保しつつ、若年期、壮中年期及び高齢期の全ての世代の方々が安心できる社会保障制度を構築することが必要と考えており、これまでも年金、医療、介護、子ども・子育て支援など、社会保障全般にわたる改革を進めてきた。   また、政府においては、持続可能な社会保障制度の構築と財政健全化を達成するため、消費税率の引上げによる増収分を社会保障の充実・安定化に充てるとともに、その重点化・効率化にも取り組んできたところである。   さらに、全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築する観点から、社会保障全般の総合的な検討を行うため、令和三年十一月から「全世代型社会保障構築会議」を開催しており、令和四年五月に「議論の中間整理」をとりまとめた。現在、「こども・子育て支援の充実」、「働き方に中立的な社会保障制度等の構築」、「医療・介護制度の改革」、「地域共生社会づくり(住まいの確保等)」といったテーマを中心に議論を行っており、同会議における議論も踏まえながら、全ての世代の方々が安心できる社会保障制度の構築を進めてまいりたい。 二 子育て家庭の孤立感や負担の軽減については、産後ケア事業の法定化や乳児家庭全戸訪問事業の実施、保育の受け皿整備等により、子育て世帯の支援に努めてきたところである。これに加えて、令和四年六月に、子育て世帯に対する包括的な支援のための体制強化や事業の拡充等を内容とする児童福祉法等の一部を改正する法律(令和四年法律第六十六号)が成立したところであり、その円滑な施行に努めてまいりたい。   仕事と子育ての両立を支援する環境整備については、令和三年六月に、事業主に対して育児休業を取得しやすい雇用環境の整備並びに妊娠、出産等の申出をした労働者に対する個別の制度周知及び休業の取得の意向確認の措置を義務付けること等を内容とする育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)の改正を行ったところであり、令和四年四月から順次施行されている。引き続き、仕事と子育てを両立できるような職場環境の整備を進めてまいりたい。   若者の就労支援については、新規学卒者等の方々に対しては新卒応援ハローワーク、フリーター等の方々に対してはわかものハローワーク等において、担当者制による職業相談等、個々のニーズに即したきめ細かな就職支援を実施しており、引き続き、この取組を推進してまいりたい。   また、学生の給付型奨学金制度の拡充については、令和二年四月より真に支援が必要な低所得者世帯に対して、授業料等の減免措置と給付型奨学金の支給を併せて行う高等教育の修学支援新制度を開始した。これにより、大幅に支援が拡充したところである。

本請願の受理件数、付託委員会、紹介議員等は、請願情報をご覧ください。
第208回国会 16 全ての世代が将来にわたって信頼できる年金・医療・介護等の社会保障制度の確立等に関する請願 (別ウインドウで表示)



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