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平成十五年三月六日提出
質問第三三号

刑務所作業製品(CAPIC キャピック)の表示問題に関する質問主意書

提出者  保坂展人




刑務所作業製品(CAPIC キャピック)の表示問題に関する質問主意書


 刑務所をめぐって大変な問題が次々発覚している。CAPICのブランドで知られる刑務所作業製品の商品表示がデタラメだったこと。ほとんど刑務作業の工程がないのに、刑務所作業製品として長年売り続けていた。私が衆議院予算委員会で質問した時点では、昨年三月末までに四十八品目の製作、販売をひそかにやめていたことがわかっていた。また、それ以前に宮崎刑務所の食器棚なども地元の家具業者からの指摘でこっそりやめていたことが報じられた。森山法務大臣は事態の重大さに気付いていないかもしれないが、これは国が消費者をだましたことになるということを肝に銘じてもらいたい。そこで次の通り質問する。国会法所定の期限を踏まえて誠意ある答弁を速やかにされたい。

(1) 刑務所作業製品の製作、流通の仕組みとそれぞれの根拠法令を示されたい。また行刑施設収容者に支払われる作業賞与金との関係についても説明されたい。
(2) 過去五年間の刑務所作業製品について、製品名、製作刑務所名、刑務作業の具体的工程、刑務作業の価格、製品の販売価格、販売個数、流通にかかわった業者名をそれぞれ示されたい。
(3) 刑務作業製品について、国費の負担はどのようになっているのか。
(4) 昨年三月末までに製作、販売を中止した四十八品目について、製品名、製作刑務所名、刑務作業の具体的工程、販売価格、販売実績、製作や販売を中止した理由をそれぞれ示されたい。
(5) 四十八品目の製作、販売を中止した際、なぜ消費者に公表しなかったのか。理由を明らかにされたい。
(6) CAPIC製品の表示をめぐり、公正取引委員会から注意を受けた経緯を明らかにされたい。また当時の内部処分の状況を示されたい。
(7) そく聞するところ、法務省矯正局は全国の矯正管区や刑務所、販売元の矯正協会に「取材はすべて本省で一括するので、応じるな」と通達を出しているという。責任者がきちんと窓口に出て、応対するのは官庁の社会的な責務と考えるが、これは事実か。事実とすれば、なぜか。
(8) 矯正協会のホームページには三月六日現在、帯広刑務所で四人の受刑者が七万五千平方メートルの耕地をトラクター等を用いて小豆、馬れいしょ、トウモロコシの植付け及び収穫をしていると掲載されている。事実か、虚偽記載かを明らかにされたい。
 一部であれ事実でないことが含まれているとすれば、違法性が問われるのではないか。解散した雪印食品等一連の食品表示偽装事件の経過も踏まえて答えられたい。
(9) 報道によると、山口刑務所の幹部刑務官は退職後、刑務所作業製品販売元の財団法人矯正協会の幹部となり、刑務所に製品の材料を納入したり、製品を買い取ったりしている取引先の家具会社社長のマンションに住んでいた。さらにその会社に天下ってしまった。また元姫路少年刑務所長は取引先の家具会社でアルバイトとして働いた後、矯正協会の中国地区事業部長になったという。政府はこうした再就職のあり方をどのように考えるか。
(10) 政府は刑務所作業製品のあり方についてどのように考えるか。また、刑務所、矯正協会、取引先企業の関係はどうあるべきと考えるか。

 右質問する。



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