質問本文情報
平成十六年一月二十一日提出質問第三号
イラク国において銃撃され死亡した二名の外交官に関する質問主意書
提出者 首藤信彦
イラク国において銃撃され死亡した二名の外交官に関する質問主意書
二〇〇三年十一月二十九日ティクリット南のムカイシファ付近にて、ティクリットにおいて米軍開催の会議に向かう奥克彦・井ノ上正盛両外交官が何者かに銃撃され死亡した。
両名死亡の時刻、状況、犯人像など情報が錯綜し、本来、占領軍として最も客観的に正確な情報を提出する義務を負った米軍からの情報も混乱を拡大した。
日本政府は本件銃撃事件に関し、真相究明を約しているが、犯人像の特定を含め、今日にいたるまで何の追加情報も、捜査の進展もない。両名の遺体は日本で司法解剖されたが、その際、体内より発見された銃弾に関する情報に関して外務省は、ご遺族の気持ちを配慮してとか、外交関係を配慮しとか、犯人捜査に悪影響を与えないようにとか根拠のない理屈で公開を拒んでおり、およそ真実究明とは縁遠い外務省の隠蔽体質が、真実を求める国民の願望を裏切っている。
将来を嘱望されたわが国外交官の殉職状況すら明確にできない日本政府の行動を激しく弾劾すると同時に、以下次の事項について質問する。
二 両名が所有した携帯パソコン、PDA(携帯情報端末)などはCPA(連合暫定施政当局)からすべて返還されたのか否か。返却されていないと判断される物品があれば、それは何か。
三 司法解剖された際に発見された銃弾の数、口径、線状痕の本数、重量、金属成分の詳細情報を明らかにされたい。
右質問する。