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平成十六年二月二十日提出質問第二〇号
内閣総理大臣補佐官の適性に関する質問主意書
提出者 首藤信彦
内閣総理大臣補佐官の適性に関する質問主意書
岡本行夫内閣総理大臣補佐官は、内閣法第十九条第三項において非常勤であり、民間人また、民間企業等の兼職が認められている事は承知している。
しかしながら、ワシントンポスト紙(二〇〇三年十一月十日発行)、文藝春秋(二〇〇四年三月号)等の記事に見られるように岡本補佐官がイラク国内を調査中、CPA(連合暫定施政当局)からイラク北部のセメント工場建て直しの調査依頼を受け、イラクから直接電話で岡本行夫氏が取締役を務める三菱マテリアル社の西川章社長に電話をしてこの事業を結びつけた。そして帰国後、経済産業省林洋和通商政策局長に三菱マテリアル社社員をイラクに派遣するよう直接交渉したとある。この三菱マテリアル社において同氏は二万八千株という大量の株式を保有する個人大株主であり明確な利害関係がある。また、イラクにおいてセメントプラント事業の実績があるのは川崎重工業であり同社あるいは他の大手セメント関係会社を差し置き三菱マテリアル社一社に情報を伝え協力を要請するのは中立・公正を旨とする公務員としての行為ではない。
これが事実であれば国家公務員法第百条「職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする。」に明確に違反する。
以下次の事項について質問する。
二 岡本行夫内閣総理大臣補佐官の四度にわたるイラク調査日程は、誰が計画し決定したのか。また、いかなる権限と資格をもって行ったのか。
三 イラク調査中に何処の施設を訪問したのか具体的な箇所を示されたい。
四 三菱マテリアル社社員は、経済産業省の産業調査員という身分でイラクに入国したとあるがそれは事実か。
五 経済産業省は、JICA等中立機関の技術者ではなく特定私企業の三菱マテリアル社社員を何故派遣したのか。
六 イラクでは、二〇〇三年五月九日より全土にわたって退避勧告が出され、邦人の退去が勧告されている中(勝手に入る報道関係者などを除き)、何故民間企業の社員の入国を認め、便宜を図ったのか。
七 イラクに派遣された三菱マテリアル社社員は、いつからいつまで、何処に調査に入ったのか明らかにされたい。
八 岡本行夫内閣総理大臣補佐官が代表取締役を務める岡本アソシエイツのクライアントに外国企業(日本法人を含む)が入っているのか、入っていれば社名を明らかにされたい。
右質問する。