質問本文情報
平成十六年十二月一日提出質問第六五号
国歌「君が代」について明治憲法下のような訳文を用いた在外公館における広報活動に関する質問主意書
提出者 小宮山泰子
国歌「君が代」について明治憲法下のような訳文を用いた在外公館における広報活動に関する質問主意書
政府の現憲法下の公式的な「君が代」の解釈と異なり、明治憲法下の「君が代」の解釈と思われる訳文を用いた在外公館の広報活動が見受けられるので、以下質問する。
国歌「君が代」について、現在、政府の解釈は次のとおりだと理解している。「日本国憲法下においては、国歌君が代の『君』は、日本国及び日本国民統合の象徴であり、その地位が主権の存する日本国民の総意に基づく天皇のことを指しており、君が代とは、日本国民の総意に基づき、天皇を日本国及び日本国民統合の象徴とする我が国のことであり、君が代の歌詞も、そうした我が国の末永い繁栄と平和を祈念したものと解することが適当であると考え、かつ、君が代についてこのような理解は、今日、広く各世代の理解を得られるものと考えている」(平成十一年六月二十九日 衆議院本会議 内閣総理大臣)
ところが、たとえば在ドイツ日本大使館のホームページでローマ字表記に続いて、君が代のドイツ語訳が掲載されているが、それを日本語に直訳すれば次のようなものになる。
君主よ、汝の支配が
千年も、幾千年も続くように
石となり
岩となって
岩の両側が苔でおおわれるまで
二 そもそも政府は、君が代の統一的な外国語訳を作成しているかどうか、伺いたい。
三 在ドイツ日本大使館のホームページの例だけでなく、在外公館でも類似の君が代の外国語訳が広報活動や文化交流活動で印刷されたりして使われているとの指摘がある。政府は在外公館等において君が代の訳文や君が代についての説明のあり方について、どのような指導をしているか、それとも在外公館に任せているのか、説明されたい。
四 政府の解釈と異なる君が代の訳文が在外公館で使われることがないよう、何らかの対策が必要と考えるが、見解を示されたい。
右質問する。