質問本文情報
平成十九年二月八日提出質問第五二号
住民基本台帳ネットワークシステムと法務省「最適化計画」等に関する質問主意書
提出者 河村たかし
住民基本台帳ネットワークシステムと法務省「最適化計画」等に関する質問主意書
現在、国の各省庁は、「最適化計画」などと称する業務やデータベースシステムの抜本的な変革を行う計画を進行させている。また、外国人入国者については、その個人情報を、省庁を越えて「一元管理」する計画が進行中であるとも言われている。このような「一元管理」のシステムや手法が、将来、国民に対しても、住民基本台帳ネットワークシステムを活用する形で実現する危険性も想定できる。
昨年六月一五日の質問に対する同月二二日の答弁段階では、「今後検討することとしており、お答えする段階にはない」とのことであった。
そこで、以下の点について、再度質問する。
昨年六月一五日提出の質問第三五八号に対して、3(3)から(6)などにつき、「今後検討することとしており、お答えする段階にはない」と答弁しているが、今後答弁が可能となる時期を明示されたい。
2 (出入国管理業務における情報管理について)
平成一八年三月三一日付、法務省情報化統括責任者が決定した「出入国管理業務の業務・システム最適化計画」等について、以下の点を明らかにされたい。
(1)@ ア 同計画の「(将来体系成果物)データ体系 実体関連図(出入国管理業務)」などの中では、「バイオメトリクス情報」として、「指紋」「静脈」「顔」情報が含まれる計画となっているのか、明らかにされたい。
イ 違っている場合は、訂正されたい。
ウ 同計画は、「指紋」「静脈」「顔」情報を、データベース化する予定であるのか、明らかにされたい。
A 同計画などの中で、「統合BL情報」とあるが、これはどのような情報であるのか、明らかにされたい。
B 同計画などの中で、「EDカードマスタ」「ED(RE)番号」とあるが、これはどのようなもの(番号)であるのか、明らかにされたい。
C 同計画の「(将来体系成果物)適用処理体系 情報システム関連図(出入国管理業務)」などの中では、「Sea−NACCS(財務省)、港湾EDI(国土交通省)」の情報、「乗員上陸許可支援システム」の情報、「事前旅客情報システム(APIS)」の情報、「出入国審査システム」(「IC旅券認証システム」「生体情報システム」「自動化ゲートシステム」)の情報、「査証発給システム/旅券発給システム(外務省)」の情報、「在留審査システム」の情報、「難民認定管理システム」の情報、「外国人登録情報処理システム」の情報などが、「統合データ管理システム」に提供され、さらに、「インテリジェンスシステム」に提供されるように図示されているが、
ア どの機関が管理する、どのようなシステムの、いかなる情報を、「統合データ管理システム」や「インテリジェンスシステム」に提供する計画なのか、
イ これら提供する情報の中に、成田国際空港や関西国際空港に設置されている顔認証システム付カメラで得た識別情報等も含まれるのか、
ウ それら提供情報を、どのように「出入国管理業務を適正に遂行する」目的で利用・活用する計画であるのか、
エ また、その目的のために、どのように「一元的に管理」する計画であるのか、
それぞれ明らかにされたい。
D 同計画などの中で、「位置情報システム」が位置づけられているが、このシステムの概要を説明されたい。
E 同計画において、他の官署(警察庁など)との連携、協同が検討されているか否かについて、明らかにされたい。
もし検討されている場合は、その概要を明らかにされたい。
(2)@ 特定の「入国外国人」を検索、名寄せする場合の「検索キー」としては、どのようなものを検討しているのか、明らかにされたい。
A 「指紋」「静脈」「顔貌」「掌紋」「光彩」情報等で検索することも検討されているのか否か、について、明らかにされたい。
右質問する。